活動レポート べナン

2017.10.30 べナン

識字教育でフォン語の新たな教材を定期刊行。栄養や食料についての知識を、読み書きと同時に習得できます

 

A4サイズで8ページ。13,000字以上と読み応えがある

2004年から行ってきた識字教育は、これまでに800人以上が修了し、約100名が識字教室の教師やHFWの事業の推進役になるなど、地域の発展のために行動していることが報告されています。2016-2017年度は、初級クラスから中級クラスまで、179名が学び、7月に行われた最終評価テストでは、110名が合格しました。不合格者には引き続き丁寧に指導をしていく予定です。

11月中旬から始まる新しいクラスは、読み書き計算以外に、栄養、衛生、健康についての知識が得られるよう新しいプログラムにしました。取り上げるテーマは「食料への権利」、栄養バランスの取れた食事、栄養価の高い地元食材、食料安全保障と土地へのアクセス、衣食住と環境の衛生、出産間隔、収入創出活動などです。そして地元の言語であるフォン語で教材となる情報紙を制作することにしました。先のテーマについて、専門家が内容を考え、作家やフォン語の翻訳家らと共同で執筆しています。

初回には、活動地ベト村の管轄庁であるゼ郡の知事も寄稿しました。識字教育がいかに重要であるか述べるとともに、この情報紙を活用することを地域の人々に勧めています。今後、知事はベナンの複雑な土地制度についてもわかりやすく解説してくれる予定です。
情報紙は約500部を3ヵ月ごとに発行します。識字教育の教材以外に、地域住民、指導者、他の識字に取り組むNGO、教育省などに配布予定で、この情報紙によって、行政とも連携した生活に必要な知識の普及が進んでいくことが期待できます。地域に根差すまでは、無料配布の予定ですが、今後の自主運営を見据えて、手ごろな値段での販売も視野に入れています。

テーマが最適か、わかりやすいかなど、HFW職員と教師で情報紙の内容を入念に確認

9月に行われた修了式では、修了証が渡された。式には地元区長も出席

Message from Benin

今回HFWが行った基礎調査から、この地域の栄養や衛生に関わる課題が明確になりました。その結果に基づいて、識字プログラムの内容を見直すことは、とても意義あることだと感じ、新しいプログラムの作成にやりがいを感じています。地域の人びとに必要な情報を届けられるようになることで、栄養不良の子どもの減少につながると信じています。
私は過去30年にわたり、地域開発、識字の活動に関わってきました。それは、地域の人びとが力をつけて、自分たちで生活を改善していけることに貢献したいという想いからです。
HFWの識字プログラムには、とてもやる気のある教師たちが関わってくれています。彼らが一生懸命地域のために働こうとしている姿勢に、感謝しています。彼らが教師としての重要な役目を果たすためには、研修の機会が重要です。教師として、新しい知識やより効果的な教授法を学び、日々繰り返す機会を提供することで、彼らのスキル強化が可能になります。

識字プログラム専門家 ゾッソウ・アンドレ氏

新しい識字プログラムの内容は、お母さんと子供の栄養状態を改善するためにとても重要で、この取り組みを続けることで、3年間で状況を変えることができる!と信じています。
私は2008年から識字教室の教師をしていますが、村の女性たちのモデルとなれれば、と思っています。女性たちは、家庭の中でとても重要な役割を担っています。常に家庭の中で起こることに目を配り、子どもたちの世話を担っています。夫から託されたお金を使って、食料を買ったり、薬や必要なものを調達したりするのも女性です。こういう役目を担うために、女性が必要な知識やスキルを身につけることは、とても重要です。
これまで私は識字教室を終えた女性たちが、そこで学んだスキルでお金を数え、うまく管理できるようになったり、衛生に気をつけるようになったり、こうした良い変化を目の当たりにしてきました。新しいプログラムを通して、女性たちが栄養についての正しい知識と行動を身につけ、子どもたちの健康を守れるようにしたいと思っています。

識字教室教師 エステル・ケマヨンさん

事業概要:青少年・成人対象の識字教育

期間:2004年1月~ 対象地域:アトランティク県ゼ郡ベト村

ベナンでは、約6割の人が読み書きできません。ハンガー・フリー・ワールド(HFW)は2004年度から、農村部のベト村とその周辺村で成人と青少年を対象とした識字教育事業を行っています。現在、6教室約280名が学んでいます。


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