特集

2005.11.01 Special Issue No.10

NGOとお金の関係 ~とってもシビア、そしてハートフル~

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INDEX

NGOが支援活動を行うために、“お金” はなくてはならない大切なもの。 でも、NGOはまだまだお金を集めるのが苦手のようです。

質の高い支援活動を行い、支援先の住民と支援者の期待に応えるためにも、私たちNGOの財政基盤の安定は急務。では、一体どうしたらいいのでしょうか?
また、支援者は、お金を支援する以外にできることはあるのでしょうか?


変わり始めた!? 日本の寄付文化

日本でも寄付をとおして社会貢献活動を行いたいという人が増えています。ある韓流スターが、スマトラ沖大地震・津波に対して約3000万円を国際NGOに寄付すると、その後、日本人ファンが、続々と寄付をしました。その現象は、日本が寄付の新時代を迎えたと、期待を込めて海外でも報道されました。

総務省の家計調査によると、日本における一世帯あたりの年間平均寄付額は、阪神・淡路大震災があった1995年には5834円だったものの、その後は減少し2001年からは2000円台が続いていました。しかし、2004年には3224円と上昇傾向にあります。

ただし、アメリカでは一世帯あたりの年間平均寄付額は約19万円という数値が出ており(2000年)、まだまだ日本では、寄付は“文化”とはいえないようです。これは、日本では公共のことは民間人ではなく、行政がするものと考えられてきたことや寄付が税制上の優遇を受けにくいことなどが背景にあるからだと言われています。


資金調達が苦手な日本のNGO

また、寄付を必要とする団体が、日本の社会に効果的に寄付を呼びかけていない状況もあるようです。特にNGO、中でも日本で独自に設立されたNGOは資金調達が苦手な傾向にあり、多くのNGOが、共通して資金不足を課題にあげています。『NGOダイレクトリー2004』(JANIC)によると、第1部に掲載されている226団体の2002年度における総収入額は約226億7469万円。ユニセフ1団体への日本からの寄付だけで年額150億円を超えている(※)ことを考えると、NGO業界への寄付額が、まだ小さいということがわかります。

さらに、NGOの収入額を平均すると1団体あたり約1億1803万円となりますが、実際には約43.8%の団体が2000万円以下で活動しています。総収入額の多くを大規模NGOの収入が占めているのですが、その多くは本部を欧米諸国に持つ団体です。

貧困や紛争などの問題を抱えた地域では、NGOの活動が今後ますます必要とされていきます。NGOは、政治的制約が少なく、政府の手が届かないような地域にも入り込めること、迅速に活動できることなどが利点。資金基盤が脆弱と言われる日本のNGOも、より活発に活動を展開するために、さらに資金力をつけることが、国際社会からも期待されています。

※財団法人日本ユニセフ協会ホームページ『2003年度収支報告』。会費、寄付金、募金、グリーティングカード募金による収入の合計額。

 


HFWのキモチ みなさまの想いに応えるNGOに!

安心の文化から信頼の文化に改革中のHFW。
今年度は、収入増加をめざしています!

ハンガー・フリー・ワールド(HFW)では、組織改革の推進中です。監査の実施・強化、より精度の高い会計システムの導入、さまざまな規定や契約の見直し、システムの構築などを行っています(※)。そのために2004年度は、資金調達業務を見送った期間があり、総収入が減少する結果となりました。

会員・寄付者、その他支援者のみなさまの信頼に応える組織をしっかりと作り、その上で2005年度にめざすのは、収入と会員数の増加。財政基盤を強めて、飢餓のない世界を創るための活動を活発に展開していきます。

これまで通りのご支援とともに、周囲の方々へのHFWを紹介いただけますようお願いします。
※ 詳しくは、「組織評価」、「適正化施策について」参照。

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寄付者のキモチ

こんな想いをお金に込めて(支援者のみなさまのメッセージ)

月2000円というと、日本ではすぐになくなってしまう額です。人を助けるために、私の稼ぎを役立てていただいていることに感謝しています。

寄付なんてしようと思ったことがなかったけど、現状を知ったらやらなきゃって考えが変わりました。

世界がよくなることに参加する、私なりの機会となっています。とても嬉しく、光栄なことです。

定職ができ収入が安定しましたので、ようやく! やっと! 晴れて会員に申し込みました。

飢餓に苦しむ人を第一に考えて、お力を注いでいってください。毎月少ない額ですが、支援金を送り続けますので。どうかよろしくお願いします!!

これからは無駄をはぶき、少額ですが活動資金の助けとなるよう努力いたします。生活を見直すことができました。

自分の国にこのような団体があり、たくさんの人が活躍されていることを非常に嬉しく、そして誇りに思います。高校生の私も、少しでもお役に立てればうれしいです。

飢餓・貧困に対して貧者の一灯しかできない現状ですが、わずかな支援はさせていただきます。古希(70歳)を迎える老女より。

子ども時分の空腹の記憶が鮮明に残っています。同じような思いをしている世界の子どものために使っていただきたい。

食べられないのは、人間にとって一番辛いことだと思っています。必ず飢餓の中にある人を救ってください。


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