特集

2003.08.31 Special Issue No.2

学校に行きたい! 教育で貧困のサイクルを断ち切る 2

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INDEX

HFWの取り組み

どのような教育を行うか? 求められる質の向上
教育の普及にあたっては、十分な教室と教員の確保のほかに、質の向上という課題があります。 通いやすい学校、生徒の参加による授業や学校運営、住人との協力など、新しい教育への取り組みが必要とされています。


ウガンダ 学習環境の整備

ウガンダでは小学校の学費を無料にする試みが国で開始されて以降、就学児童は急増。しかし、学校が足りなくなり、多くの子どもたちが設備が整っていない校舎や木の下で授業を受けています。HFWは学校の建て直しや机や黒板など備品の整備を行っています。

2002年8月に改築を行ったグッドタイムズ学校の保護者からは、「子どもの成績が上がった」「以前は嫌がる子どもを無理やり学校に引っ張って来たけれど、今では自分たちで早起きして学校に行きます」という声が届いています。

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机と椅子を整備することで、無理な姿勢をせずに勉強に集中できるようになった。窓ガラスは高価だが、
教室は劇的に明るくなり子どもたちの学習環境を大きく変える。 (ワキソ県名ナンガボ準群 グッドタイムズ学校)

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草で囲っただけのトイレを男女別のトイレに改善。女の子の就学率が高まる。
(ワキソ県名ナマユンバ準群 ナッケデ ピース学校)


バングラデシュ 子どもと共に考える ― 子ども参加による教育プロジェクト

フォリドプール県バンガ郡。「バンガ」とは「破壊」という意味を持ち、その名の通り洪水によって半年間は農地が水没する貧しい地域です。しかし、この地域にあるモルビダンギ村では、村人は飢餓を終わらせるためにHFWと共に意欲的に活動しています。すでに、ヒ素に汚染された飲料水の浄化に取り組み成果を挙げています。

さらに、村人は教育が飢餓を終わらせるために最も重要であることを理解し、子どもたちによい教育を受けさせたいと願っていました。

この村では、住民とHFWが協力して運営する地域唯一の学校、モルビダンギ小学校において、新しい教育プロジェクトを進めています。「子どもたちにいかなる恐怖もなく、楽しく参加できる学習環境を保証しよう」このような方針の下、生徒、教師、保護者が熱意を持って参加しています。

2002年9月19日、生徒、教師、保護者が集まって、このプロジェクトの土台となるワークショップを開催。6~8歳の24名の生徒は、3名ずつ8グループに分かれ、活発に意見を交わしながら、理想の学校を色鉛筆で描きました。子どもたちの希望は、校庭、本を読むなどの楽しみの時間、遊び道具でした。どれもこの学校にはないもので、彼らにとってまさに夢のようなものでした(ちなみに電気も職員室もありません)。

子どもたちは自分たちの学校の環境について考えるのは初めての体験でしたが、「楽しく勉強したいし、友だちとも遊びたい」「絵を描いて楽しかった。学校に行きたくなった」などとても喜んでいました。また、教師も「絵を通して意見を聞くことで、子どもの考えがより深くわかりました。これは私にとって、全く新しい機会で、とても感謝しています」と言っています。

現在HFWは、校庭を作る援助をし、図書や遊具などを買う準備をしています。生徒たちは選挙で男女各2名の生徒委員を決め、顧問の先生も決まりました。生徒委員会は、責任を持って図書や遊具が適切に使われるよう管理し、顧問の先生は生徒を手助けするでしょう。住人によって組織されている学校運営委員会は、村人自身で校庭整備の力仕事を行うことを決定。村全体で学校を改善していく意欲が高まっています。

さらに、生徒たちは自分たちの学校について考え、運営に参加することに意欲を見せており、新たに子どもの健康管理プロジェクトについて興味を持ち始めています。

このように、モルビダンギ小学校では、教師、地域、そして何より子どもの積極的な参加が実現しています。

報告:HFWバングラデシュ事務局長 アタウル・ラーマン・ミトン

生徒委員会と絵を持つ生徒たち

絵を描く子供たち


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