特集

2005.03.01 Special Issue No.7

Hungry is Angry 飢えは怒り~貧困が招く争い、争いが生む貧困~3

戦争終結から復興へ

紛争から立ち直る、そして後戻りしない
紛争終結から復興へと続けられる努力


まず、混乱を沈静化する

たくさんの悲劇を生み、消えない傷を残す紛争。紛争を終結させるために、紛争当事者間、そして国際社会はあらゆる努力をしなければなりません。そして、停戦が合意され、紛争が終結したら、平和構築を迅速にはじめ、根気よく復興をめざします。

復興にはまず、紛争中から行っている難民や国内避難民への人道緊急援助が引き続き行われます。食料や生活物資、薬品、住居など最低限の生活を保障する援助です。日本でも緒方貞子さんの活躍で知られる国連難民高等弁務事務所(UNHCR)、ユニセフなどの国連機関や、赤十字や各国の緊急援助を行うNGOなどによって実施されます。

その後は、無政府化による暴動や略奪を抑えるために、多国籍軍や国連平和維持隊(PKF)が派遣され、治安の回復、維持に当たります。軍、警察制度の整備、流出する小型武器の回収、兵士の武装解除と社会復帰のための職業訓練などを行います。ある程度、情勢が落ち着いたところで、難民や国内避難民が自宅に戻れるように帰還・再定住の支援が始まります。残された地雷の撤去、住宅や水道などの基礎的なインフラや公共サービスの整備などが、その支援内容です。


紛争に後戻りしない社会を築く

ここからは、紛争に後戻りしないための努力と言うことができます。政治や経済の権力が一部のグループに限られていることが、紛争の火種になることも多くあります。そのため、広く開かれた行政・経済活動をめざして、行政制度の整備、民主的な選挙が実施されることが大切です。その後は、多くの人が亡くなったため不足する専門家や技術者の育成、基礎教育、保健・医療サービスの回復など、根気よく国づくりを行われなければなりません。道路や橋、通信施設、産業の再開など、自国の力で国が発展できるようになるまで、復興の努力は続けられます。

そして、少年兵や戦争孤児、寡婦、負傷し障害を負った人など、紛争によってより弱い立場に置かれてしまった人々へのケアは、その後も忘れられてはいけません。

紛争が起きると、破壊されたその地域の再建には、長い年月と多くの資金が必要になります。そして、失われた命や受けた心身の傷はいえることはありません。 紛争を予防するためにできること、人々が争わなくてもよい社会・平和を守ることが、何よりも大切です。

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平和への歩み

紛争終結

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人道緊急援助

難民や国内避難民の支援、食料・物資などの緊急援助ほか

終結後の緊急期

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治安維持

多国籍軍・国連平和維持活動(PKO)による治安維持、 軍・警察・司法制度の整備、 武装解除・動員解除・除隊兵士の社会復帰、武器の規制ほか

復興期

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難民や国内避難民の
帰還支援

地雷撤去、基礎インフラ整備ほか

復興期

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行政制度の整備
民主化の促進

民主化支援、選挙支援、人権擁護ほか

復興期

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社会基盤の整備

食糧の保障、保健医療の向上、教育支援ほか

開発期

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経済復興

経済社会サービスの整備、産業復興ほか

イラストボランティア 成田文子