特集

2005.08.01 Special Issue No.9

自然災害 貧困が招く大きな被害 ~もしかして人災?~3

現地レポート(バングラデシュ支部より)

主に住民の自立を支援しているハンガーフリーワールド(HFW)ですが、緊急支援も行っています。

2004年7月中旬から8月、バングラデシュでは、大規模な洪水が起こりました。バングラデシュは、河川が多く、洪水が頻発する地域であるものの、この洪水はまれに見る深刻な被害となりました。国土の3分の2が浸水し、3000万人が被災しました。

HFWは、バングラデシュの被災者1000世帯に対し、緊急支援を実施しました。イギリスのNGOイスラミックリリーフから提供を受け、米、豆、油、塩、ビスケット、衛生用品、衣服、蚊帳(マラリア蚊が発生しやすいため)、ロウソク、マッチ、タオル、石鹸、洗剤などを3回に分けて配布しました。

また、下痢が流行したため現地NGOのNGOフォーラムより提供を受けて、下痢による脱水症状に効く経口補水塩も配布しました。

9_03_1

緊急支援物資を配るHFWスタッフ

9_03_2

町がすっかり水浸しになり、ボートが人々の交通手段に


沈んだ土地が元に戻ることを期待して、引越しもできません。
アスマ・カジさん(アレカルカンダ村)

義理の祖父は、かつて私たち家族の暮らしを支えるのに十分な広さの土地を持っていました。しかし、洪水が起きて、家の横を流れるアリアルカー川に土地が沈んでしまったのです。私たちは土地なし農民になってしまいました。息子1人と娘1人の教育費が出せません。夫は川で漁をしていますが、家族を養えるほどの収入にはならないのです。

季節によって、近くの土地を借りて農作業をすることもできるでしょう。でも、また災害が起きたらどうなるでしょう。農作物が収穫できなかったら、地主にお金を返せなくなります。沈んだ土地が元に戻るかもしれないので引越しもできません。多くの家族が私たちのようにみじめな生活で、自分たちを支えるのがやっとです。

このような状況の中で、HFWは私たちを助けてくれました。食糧、作物の種、医療品などは、とても役立っています。