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滞在期間:2010年10月30日〜12月4日
開発事業部バングラデシュ担当職員の西岡はるなが、調査のため現地に出張。業務や日々の出来事を日記としてご紹介します。
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バングラデシュの子どもたちと戯れる娘と、見守る夫
ダッカの空港に到着! 以前はジア国際空港と呼ばれていましたが、政権交代した今は「シャージャラル国際空港」と呼ばれているそうです。あとでハンガー・フリー・ワールド(HFW)の現地職員と話したら、2012年に予定されている次の総選挙でもしも政権交代したら、また名前が変わるかもね、とのこと。なんともバングラデシュらしい意見です。
それにしても、来るたびに外国人が増えてきていると感じます。今回、空港の入国審査のForeign passportの列には、近隣の国の人々に加えて、欧米や中国、韓国など、観光やビジネスなどの目的で来たらしい人たちが大勢並んでいます。ガイドブック『地球の歩き方』が出ていない唯一の国と言われていたバングラデシュですが、今回の出張直前に、満を持して発売されました。次の出張に来るときには、たくさんの日本人観光客が列に並んでいたりして、と楽しい想像をしながら無事入国審査を終了しました。
ゲートを出ると、肌寒い日本とはうってかわってむっとする陽気に、同行してくれた夫はびっくり。娘も、さっそく汗をかき始めました。HFWバングラデシュ支部事務局長のミトン、ドライバーのミザンと再会してホテルへ。ホテルでは、職員のアンジュが待っていてくれました。アンジュは、私が問題なく過ごしているか、いつも女性ならではの細やかな心配りをしてくれ、とてもありがたく、ほっとします。

驚くほどスムーズに進んだ、開発ガイドライン改訂についてのミーティング
首都ダッカにあるHFW事務所へ出勤。職員のチュヒン、パンナ、レイニー、コノックと再会し、オーストラリア政府から派遣されているインターンの、アナとサラと挨拶を交わします。ミトン、アンジュと今後のスケジュールを確認したあと、全員で、HFWの開発事業について規定した「開発ガイドライン」の改訂内容について、さっそくミーティングを開始しました。
これは2010年6月に日本で開催された事務局長会議で、開発ガイドラインの改定の必要性について各国事務局長から指摘されたことを受け、各支部の事務局長の意見や提案をもとに、本部で改訂したもの。その内容を確認し、支部から本部への再度の意見を、11月12日までに送ることになっています。バングラデシュの職員は、現場での事業の実施など、具体的で目に見えやすいことについてはとても熱心に取り組めるのですが、概念的なことを整理したり文書にまとめたりするのは、正直ちょっと苦手。そのため、このミーティングも中々スムーズに進まないのではないかと予想していました。
ところが予想に反して、とても順調に進んでいくではありませんか。驚いて質問してみると、私が到着する数日前に、ダッカの全職員と地方事務所の責任者が集まり、改訂版開発ガイドラインの1行1行をみっちり確認したのだそう。こんなにしっかり準備しておいてくれるなんて、と感動しました。今回の視察では、2011年度から2015年度までの5ヵ年計画の策定など、概念的なものをしっかりまとめなければならないのですが、この調子ならこれまでになくスムーズに進みそう!

バングラで初めて食べることができた本格中華料理
開発ガイドラインの確認ミーティングがスムーズに終わったので、今日は午前中から日本で販売する手工芸品の買い出しへ。自分用ではないですが、やっぱりショッピングは楽しい! 日本ではこれがかわいく見えるかな? いやあっちの方かも? と色々迷うのも楽しいものです。
買い出しの合間に腹ごしらえ。グルシャンという高級エリアの一角にある中華料理店へ行きました。バングラデシュで「チャイニーズ」料理というと、スープがついている、チキンの唐揚げ風のものが出てくる、ちょっと高級である、レストランの店内がやたらに薄暗い、といった特徴はあるものの、中華料理ではない一見普通のベンガル料理が出てきたりして、「どこがチャイニーズ!?」と思ってしまうのですが、今回のお店は中国語の看板があり、インテリアも中国風で本格的。出てきた料理も本当にいわゆる中華料理だったので、びっくり。とてもおいしく頂きました。
夜は、数ヵ月前に結婚したばかりの職員、レイニーとご主人が、HFW職員一同をディナーに招待してくれました。赤いきらびやかなサリーを来たレイニーは笑顔があふれて輝いているし、常にレイニーを気遣っているご主人はとても優しそうな方。幸せのお裾分けをもらって、テーブルに笑顔が広がっていきます。こちらのレストランは、「なんちゃって」の方のチャイニーズレストランでしたが、これはこれでとてもおいしい!

街では充電池で動く「EasyBike」が大流行中
今日はダッカからカリガンジへ移動します。ダッカの空港からジョソールの空港までは、プロペラ機で約30分、そこからカリカンジまで車で小一時間。2人がけのシートが通路の両側に10列ほど並んでいるだけの小さな飛行機には、欧米人の乗客も何人か乗っていました。
ちなみに帰りのフライトでも、欧米の人たちにビジネス目的らしい中国人も見かけました。自分たち以外の外国人がまるでいなかった数年前には考えられなかったほど、外国人を目にしている今回の出張です。人件費の高くなってきた中国に替わって、特に縫製産業では新たな労働市場として熱い注目を浴びている昨今のバングラデシュ。その影響がこんなところにも現れているのでしょうか。
空港からカリガンジに移動する車中からは、EasyBikeと呼ばれる乗り物(小型のタクシーのようなもの)をたくさん見かけました。車に乗るより安くて、村での一般的な交通手段であるバン(荷台付自転車)よりは高いけれど早くて快適、ということで人気を集めているようです。1年前に来たときは影も形もなかったのに、半年前から急増し、いまや街の辻で大量にEasyBikeが客待ちをしている……。この国は、いったん何かが流行るとものすごい勢いで広まっていくようです。

正面から見た有機農業センター(COF)
カリガンジの事務所に到着すると、HFWの運営するシュニケトン・パッシャラ小学校の生徒たちが歓迎の歌とダンスを披露してくれました。カリガンジ事務所責任者のハフィズ、小学校の校長先生であるロケヤさんや先生たち、コンピューターセンター担当のビパシュなどとも再会。親戚の家に来たようでホッとします。
事務所で昼食をとった後は、今年の頭に建設が終わった有機農業センター(COF)を視察。1階に広いミーティングスペース、2階に研修室と宿泊用の部屋があり、牛小屋や堆肥プラント、バイオガスなどの設備もすでに利用されていました。自然と調和したものにしたいというミトンの趣向もあり、土を焼いた瓦の屋根の牛小屋と堆肥プラントは、確かに自然と調和していて趣きがあります。
敷地内の育苗所や畑を視察した後、屋上で有機農業組合の会合がありました。前回視察した1年前はまだ組合が結成されておらず、COFができるにあたり地域の農家に有機農業の意義を伝えているところでした。当時は懐疑的だった農家たちが、いまや組合に入って活発に意見交換している姿を見るととても嬉しくなります。まだ少し懐疑的なところもありますが、まずは有機農業をやってみようじゃないか、という意欲がすごく感じられました。