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2012.04.17 ニュース&トピックス

ブルキナファソ ゴムトアガ村からのレポート

収穫したミレットなど穀物の備蓄。半分の家がすでに使い切っている

食料価格のさらなる値上がりに加え、雨が降らず食料難が深刻に

ハンガー・フリー・ワールド(HFW)が活動する西アフリカ・ブルキナファソを含むサヘル地域で、乾季に入った頃から、食料の確保がますます厳しくなっています。ブルキナファソは、国連食糧農業機関(FAO)のレポート(*)でも「食料生産や供給が非常に不足」している国とされ、支援が呼びかけられています。HFWの活動地ゴムトアガ村の状況を、1~2月の現地視察をもとに報告します。

*2012年3月 / 世界食料農業情報早期警報システム(GIEWS)

2011年、雨が少なく不作に

ブルキナファソの中央部に位置するゴムトアガ村では、ほぼすべての住民が農業で生計を立てています。農作物を育てるのに適した気候の雨季(6月~10月)に種まきから収穫をして1年分の食料を蓄え、乾季(11月~5月)に備えますが、雨水など自然に頼った農業をしているため、雨の降り方がその1年の家族の生活を左右します。

昨年2011年は雨季に入っても定期的に雨が降らず、せっかく育ちかけていた作物が収穫できなくなってしまいました。そのため、主食として食べられているミレット(雑穀の一種) やトウモロコシ(粉にしたものを水と混ぜて練って食べる)の収穫量が、大幅に減ってしまいました。

食料価格のさらなる上昇。ニワトリの伝染病も

不足する分は市場で買わなくてはいけませんが、2007~2008年に食料価格が世界的に高騰し、その後も市場の穀物価格は徐々に値上がりを続けています。加えて、今回の不作により、さらなる値上がりが始まっています。村があるクブリ郡の中心部の市場では、小さめのボール一杯分のミレットが昨年の400CFAから650CFAへ、トウモロコシは350CFAから550CFAになりました。(100CFA=約16円 2012年4月現在)収穫が終わってからまだ数ヵ月しか経っていないなか、この値上げは異例のことです。

また、今年に入ってからは1月に伝染病が流行し、それぞれの家で飼育していたニワトリが次々と死んでいきました。ニワトリは売ることで貴重な現金収入になりますが、すでに大幅に数が減ってしまったため、状況がさらに厳しくなりそうです。

量は半分、調味料もない食事が続く

この村では、2009年10月の収穫後から、乳幼児を除いて1日1食のみの食事が続いてきました。男性と女性は違うお皿で食べる習慣があるので、男性たちで1皿、女性と子どもたちで1皿を分け合って食べてきましたが、今ではその頃の半分の量しか食べられません。

また、以前は主食に固形コンソメ、塩、スンバラ、燻製の魚、油などの調味料で味付けをしたり、玉ねぎを足していましたが、同じ頃から塩以外の調味料をあまり使わなくなりました。

半数の家は、収穫物の備蓄を使い切った。
緊迫した状況ではないものの、今後を注意深く見守っていく必要が

村の住民たちはこう話します。「年々、雨季に雨が定期的に降らなくなってきていることには気づいている。しかし、そのはっきりした原因はわからない。雨が原因で2011年は不作だった。とにかく今年は今までになく厳しい年になるだろう」。

収穫後(2011年10月頃)から現在までに、この村では約半分の家で収穫物の備蓄が底をついています。状況を重く見た政府が国際機関などに早くから支援を呼びかけていたため、今すぐ「食べ物が全くなくなってしまう」「たくさんの人が餓死してしまう」という緊迫した状況ではありませんが、今後を注意深く見守っていく必要があります。

HFWでは、食料の備蓄がなくなった後でも穀物を現金で購入できるよう、収入創出を目的とした野菜栽培やマイクロクレジット事業を行っています。また、弱い立場にあるため、特に影響を受けやすい子どもたちに給食を提供したりと、さまざまな分野から今後も支援を行っていきます。

(取材:ブルキナファソ支部担当 土橋るみ/2012年1月)

 

トウモロコシの粉をお湯で練った主食パットを家族で分けあって食べる

HFWが小学校で行う給食事業