| 2月28日:養魚プロジェクトを視察 |
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初めて養魚プロジェクトを視察した。ユニークな点は、田んぼとして利用している土地を養魚と平行して利用していることである。つまり2倍の収入を得ることができる。同事業をしているMizanuは、HFWから1500タカ(約3万円)の貸付を受けて開始させた。今後の目標は、他の村人も巻き込んで、彼と同じようなプロジェクトができるよう力づけることである。
その後、Harai村ともう1つの村の小規模ビジネスを視察した。ボダ郡と異なり、さまざまな種類の仕事を女性が実施していた。ミシンを使った裁縫の他に、ショッピングバッグやハンドタオル作り(機織り)など。個人やグループなど形態もさまざまであった。
料理を手伝うも、10分でギブアップ!
昼食は、養魚プロジェクトの魚を購入して、みんなで料理した。ココナッツミルク入りのカレーを作ったのだが、これがまた大変な作業だった。私も手伝いをさせてもらったが、いかに女性の食事作りが大変なのかを身を持って体験できた。
まずは、半腰でずっと作業しないといけないこと。ココナッツも全て、古い器具で実を削りとらないといけない。火所も一箇所で、地面に穴を掘ったかまどである。煙で目が痛くなるし、私は10分もしたらひどい頭痛に襲われた。
このように女性は、早朝から夜まで、家族のために台所で一日を過ごす。これにも加え、子どもの世話もしないといけない。バングラ女性のパワフルさに圧倒される…。 |
| 3月1日:機会をつかんだ女性 |

HFWで活動している村の1つで、100%のトイレ設置を目指すMustabapur村を訪問。会合には男・女約30名ほどが集まっていた。現在、20家族のみのトイレ設置で、今後どのように進めていくか話し合った。また、村にあるポンプ式井戸の水質検査が必要との意見も出た。この村の最優先課題として、衛生管理と栄養の確保をあげている。その他には、女性が収入を得られる手段として、手芸トレーニング、陶芸、牛の飼育といった案が出された。
参加のMonowaraさんは、こう話してくれた。「この村には過去にいくつものNGOが訪ねてきました。しかし、行動を起こせたことはなかったのです。でも、HFWは違いました。多くの前進を私たち村人と一緒に作っています。HFWと一緒に活動している限り、誰も私たちの活動を止めることはできません。」
彼女の発言に、私は大いに力づけられた。HFWが村人と精神的つながりを持って活動できていることを示してくれたからである。先日、Monowaraさんは、女性グループ、ウィメン・エンディング・ハンガーのリーダーという実績を評価されて、地元の政府機関の職員として選ばれた。女性で、しかもHFWの活動が認められたことは、他の村人や女性のエンパワーメントに大きく貢献するだろう。 |
| 3月1日夜:HFW職員と語り合う |

地域担当職員とミトンと、貧困とは何か、解決には何が必要か、なぜバングラの発展は進まないのか、活動を通して感じていることをディスカッション。
貧困とは様々な問題が鎖のようにつながったもので切り離すのが難しい、という意見がでた。大きな問題には土地問題がある。ほとんどの貧困層は、農業関連に従事している。しかし地主に搾取された環境の中、少ない賃金で働かなければならない。
無職の村人も多く、収入が不安定な日雇いの労働者も多い。収入が少なければ、栄養状態も衛生状態も悪くなる。教育の機会も少なくなり、子どもも同じ状況に置かれ、貧困から抜け出すことは難しくなるのだ。
貧しい女性は特に厳しい。家からほとんど出ることはなく、多くは早婚。夫が失業や死亡する、夫の重婚が許されるこの社会では、複数の家族が存在する場合もある。
村人に理解されるまで時間がかかるHFWの活動
女性の力づけは不可欠だが、同時に難しいと職員の1人は語る。彼女たちはあきらめの中におり、自分の状況を客観視できない。自身が気づき状況を変えようと思わない限り、活動は進められない。いくら財政的支援をしても意味が無くなってしまう。
だからこそ、HFWの自立を目的に精神的サポートをする支援が生きてくるのだが、課題も多い。こうした支援を村人に理解してもらうのは、難しいからである。HFWは寄付するという形だけの支援ではなく、貸付制度など、あくまでも自助努力を必要とする。職員は「しかし、その上でHFWと活動しようと決めた村人はすごいんだ。自信を取り戻し、環境を更によいものにしようと努力をおしまない。一度参加した村人のほとんどはHFWを離れようとはしない。」
貧困問題はとてつもなく大きな問題だけど、HFWは確実に人々に違いを創っているのだと実感した。職員は、HFWで働くことに誇りと喜びを感じているとも語ってくれた。こうして地元に密着し、活動する職員の努力なしには、HFWの活動は成り立たない。また私は力づけられた。中身の濃いディスカッションの機会を与えてくれて感謝! |
| 3月2日:NGOが来ても生活が変わらない?! |

カリカンジ郡最終日。3村を訪問。DuralMundia村では、女性たちがノクシカタ (伝統的な刺繍)のベットカバーを縫っていた。HFWは、この事業を支援予定とい
う。彼女たちは、あるNGOに依頼されて作成しているが、支払われるのは最低限の賃 金で、生活状況は依然変わらないという。HFWと活動することを切望していると語ってくれた。
2人にインタビュー。1人 は、夫を亡くし、3人の子どもを抱えている女性。1日3度の食事はとれないという。 このノクシタカだけが、唯一の収入源。もう1人は、8年前に夫が蒸発した女性。14歳
で結婚し、1人の娘がいる。現在23歳。両親は亡く、お兄さんと暮らす。生活は苦し く、ノクシカタだけが唯一の収入源。一日も早く、彼女たちのサポートができるよう
に願う。
村のキャンドル事業は、とてもユニークだった。女性が中心の地元NGOと提携してい る。キャンドルは、高度な技術を必要とせず、きれいにパッキングするとすぐ売れる
ので、生産性が高いと説明してくれた。キャンドルの需要が高いボタ郡でもできたら いいのでは、と話し合った。
夜は、カリガンジ郡の職員と別れを惜しむ…。食事の準備などをしてくれるカラが泣 いてしまって、私もとても悲しくなった。別れが一番辛い。 |
| 3月3日:「破壊」という名の貧しい土地 |

ダッカへの帰路、バンガ郡に寄った。「バンガ」は、ベンガル語で「破壊」の意味だ という。その名の通り、海抜が低く大河があるため、毎年のように洪水となり、まさ
に破壊される土地。
村の雰囲気から、明らかにボダ郡やカリガンジ郡よりも貧しい地域だと分かる。事 務所も、トタンで作られ非常に簡素。「これほど簡素なのは、財政的な問題ですか
?」と常駐しているミトンの弟に質問した。「いや、財政的な問題だけではなく、鉄 筋の建物を作れる人がいないんだ。この地域では、この建物ですら立派なんだよ。」
他のHFW職員は「この村には仕事がないために、多くの村人がダッカに出稼ぎに行 く。しかも毎日通う人も多いんだよ。ローカルバスで片道4時間かけてね」。往復8
時間もかけてどうやって労働するのだろうか? 仕事といっても肉体労働である。そ ういえば、ダッカに向かう道で、猛スピードで駆けるおんぼろバスの天井に、荷物と
一緒に人がたくさん乗っているのを見かけた。 |