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 活動報告:バングラデシュ

担当職員の調査日誌  [ 滞在期間:2003年8月4日〜31日 ]
8月13日:ヒンズー教の遺跡に寄り道
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ヒンズーの遺跡
朝食後ボグラを出発。モハスタンドゴールというヒンズー教の遺跡に立ち寄ってみる。 城壁だろうか、古いレンガの壁の一部が芝生の中から顔をみせて、延々続いている。遺跡の展示場の門をくぐると、よく手入れがされた庭の中に古い遺跡の一部(門)が飾られてある。
小さな博物館があり、発掘された2000年前のお金や装飾品、ヒンズー教の神様や、仏像などの遺跡が展示されている。イスラム教国として確立する以前、長く多様な文化、歴史を体験してきた背景がうかがえる。
ヒンズーの遺跡は表情豊かで人間味にあふれ、躍動感が感じられる。非常に繊細な彫刻の技術が素晴らしい。日本だったら、きちんとガラスケースに入れて保存されるだろうに、むき出しで埃にまみれながら壁に無造作に立てかけてある。

博物館の外に出て、城壁の方を散策する。城壁に囲まれた中には、水田が広がり、ところどころで牛がのんびり草を食べている。遺跡の時代から現在もほとんど変らない自然と共に生きる人々の暮らしがあるからか、その時代にさかのぼったような、時間の流れが止まったような不思議な感じがする。

13:00 車の通りが少ないところで私が運転をする。ブレーキセーバー(少し盛り上がった箇所)や悪路のため、注意が必要だ。大きな湖を見るため、車を脇に止めようとすると植林用に穴が。見事突っ込み車がパンク。タイヤの交換をする。
8月12日:女性会議に参加
女性の会議
今日はすごい雨だ。他団体主催の女性への暴力とHIV/エイズについての会議に出席。周りにいるのは、教授やジャーナリストなど第一線で活躍している女性ばかり。ネルソン・マンデラ氏の夫人も出席していた。携帯電話が鳴っても、あまりみな気にしていない。
来日もしたバングラデシュの有名な歌手フォリダパルビンが歌を歌う。子どもを連れ去られた母親や、だまされて売られてしまった少女、レイプされた女性などが話をした。

昼食に、ハニーチキンを頼む。ミトンは養蜂事業の対象者に調理方法を紹介できると喜んだ。するとアニスルが早速店長にレシピを聞く。さすがミトン。頭の回が早く、いつでもHFWのことを考えている。そしてさすがアニスル。チャンスは逃さない。

ミトンの家族との出会い
16:00車でボダ郡に向けて出発。ミトンの故郷ボグラで一泊だ。夜、ミトンの実家に案内される。お父さん、お母さん、大勢の兄弟たちが待っていてくれた。一番下は6歳の弟。床と壁がコンクリートで出来ていて、中程度の都市であるボグラにおいて普通程度の家と言えるだろうか。快適。
ミトンを誇りに思い、大切にしているお母さんは、にこやかで、つい「お母さん」と呼びたくなるような人だ。12歳で結婚して、読み書きが出来ない。年は50歳程度。魚にチキンにヤギに豆のスープ、最後はヨーグルトとミスティとチャイというご馳走をいただく。とってもおいしい。大切に育てている白い花ロジョニゴンダを、お母さんからプレゼントしてもらった。

帰りの車で、お母さんの病気の話や、お父さんがミトンが20歳位の時に、他に奥さんをつくった時は、非常な困難を強いられ、今もたまにしか家に帰ってこないことなどを話してくれた。ミトンは実家の家計を助け、幼い兄弟全員の学費を面倒見ている。男性のミトンが、女性の力づけに非常に強いコミットを持って活動しているのがなぜなのか、少し分かった気がした。
8月9日-11日:事務所でのデスクワークも大忙し
大忙しのダッカ事務所
8月9日 食欲がない。朝食は、日本から持ってきた韓国海苔とチョコパイ、ビタミン剤。HFW事務所で仕事。隣ではYEHが白熱して国内会議のミーティングをしている。ミトンとアンジュと新事業について打ち合わせしながらランチ。その後も、ミトンは忙しく、ひっきりなしの面会者や電話の対応に追われている。自分の仕事ができるのはいつも18:00過ぎと嘆いていた。

8月10日 相変わらず風邪気味。なぜか腰も痛くなり、まっすぐ歩けない。シャワーを浴びる。お湯が出たと思ったら、途中で出なくなる。 朝食後、リキシャでHFW事務所へ。がたがた道で何度か振るい落とされそうになる。アニスルが歌いだすと、汗だくの車夫が微笑んだ。
昼食後、手工芸品の買出しに行き、その後も21:00まで仕事。 夕食では、昨日のがおいしかったから、同じにと頼んだのが失敗。辛くなくと言うのを忘れてしまった。スープにご飯をたくさん浸して水を飲みながら、どうにか食べる。

8月11日 昨日の食事のせいか食欲がなくピーナツと海苔を食べる。腰は治っている。ミトンと今後行う評価についてのミーティング。ミトンは評価に賛成で、公正性を保ち、操作の危険性をなくすためにも、第3者を入れたいとの提案。が、評価の過程で住民と職員自身が力づけられ、学ぶ機会にすることを説明し、最初は第3者を入れず住民参加型でやりたいと説明すると、納得してくれた。その代わり、PLA(住民主体の学習と行動による開発)などについて、私も受けたトレーニングを受けたらどうかと提案した。その後、スタディツアーや会計についての仕事。
アンジュが、女性への暴力に反対するデモ行進をすることを聞く。黒い服を着て、ロウソクを灯すそうだ。参加したかったが、仕事を終えてデモ会場につくと、既に終わっていた。残念だがホテルに戻る。夕食後、明日のボダ郡行きのため荷をまとめ、23:00まで仕事。
8月8日:日本人バングラデシュ研究家との出会い
バングラデシュの休日をスナップ
金曜日はバングラデシュの休日。洗濯物を無料のランドリーに出す。ホテルの人がボールペンでルームナンバーを服に直接記入している。嫌だと思ったけど、自分で洗う気力がないので仕方ない。
食堂に日本の方がいて、一緒にお昼をいただく。アジア経済研究所のYさんとMさんで、衣服調査に来ているとのこと。Mさんは18年間もバングラデシュを研究し、通算で5年滞在している。2人ともベンガル語を自在に話す。夕食もご一緒することになった。そこへ、広島大学の人が通りかかった。みなさん面識があるらしく、話が盛り上がる。バングラデシュを研究している日本人は、日本中でつながりがあるようだ。

19:00 レストランへ。バングラデシュで初めてワンタンメンと、ピザを食べた。すごくおいしい。これでバングラデシュでも生き延びれると真剣に思った。 今日、MさんやYさんも執筆した『バングラデシュを知るための60章』という本が明石書店から出版されたそう。Yさんはすぐに日本に帰国してしまうが、Mさんは29日まで滞在するそうで、MさんをHFWの現場にご招待した。Mさんもぜひ行きたいと言ってくれた。

帰りに、最近出来たスーパーマーケットに案内される。野菜以外はバングラデシュらしさがない。とはいえ、他店は外国人だとふっかけられる高値をベンガル語で交渉しなければならず、安心して買い物できるという意味で、ありがたい存在だ。貴重な情報に感謝。
21:00 ホテル着。しばらくするとミトンとアンジュが来た。休日なのに遅くまで仕事をしていたのだろうか。いくつか打ち合わせして帰って行った。
8月7日:ラジオの全国放送に出演
ラジオ収録の様子
9:30 美しい農村の景色を眺めながらジョソール空港に向かう。ミトンがエンディング・ハンガー・プロジェクトと言って渡したのは、今夜の会合のメニュー。 昼にダッカに戻り、大使館へ。大使からは、開発団体の連携の必要、住民のオーナーシップが大切との話が出た。ミトンは水を得た魚のように、HFWの住民参加について説明をした。大使も非常に関心を持って、独立50周年の2021年までにバングラデシュの飢餓を終わらせることを訴えたHFWバングラデシュのポスターもきちんと板に貼り付けたものが欲しいと積極的。1時間も話ができ、実のある面会になった。

16:00 HFW事務所でラジオ出演。レコーディングする機材はカセットデッキとマイクだけ。全国に放送されるなんて不思議。河合さんのみのはずが、私も話して欲しいと言われる。いきなりで困る。でもいい機会。飢餓をなくすために活動している人への感謝と、日本で多くの人が支援していることを伝える。河合さんからは、青少年の役割や視察の感想、みんなで一緒に活動しよう! という力強いメッセージ。

18:15 今日帰国する河合さんに職員が民族衣装パイジャマパンジャビをプレゼント。河合さんはこれで日本に帰ると早速着替える。すごく似合う。
19:10 夕食会には、NGOフォーラム、環境NGO、大使館の人などを招待。よい情報をたくさん頂いたし、住民の強いコミットメントを得ているHFWを信頼し、今後とも協力を約束してくれた。いろいろな団体との連携を築いているHFWバングラデシュの姿勢は、素晴らしいと心から思えた。
21:00 空港へ向けて出発。河合理事長の訪問で、職員、ボランティア、住民、多くの人が力づけられた。大きな貢献に感謝。河合さんも来てよかったと、言ってくれた。

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