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現場レポート2:ブルキナファソ
小林博子さんのブルキナファソ訪問記

会員として、また、ハンガー・フリー・いけばな小原の代表としてHFWを支える小林博子さん。写真家としての顔も持つ小林さんは、これまでにもHFW活動国やアジア各国を訪れて、人々の暮らしや風景を切り取り、7回の写真展を開催した経験を持ちます。
2006年7月22日〜8月21日の1ヵ月間、「女性」の写真を撮るために、現地調査中の担当職員に同行して西アフリカのベナン、ブルキナファソに渡航
した小林さんに、旅の記録を寄稿していただきました。

7月31日:緑に囲まれての国境越え
今回の旅で、私はHFWの活動地4ヵ国を全て歩いたことになる。「支援がどう活かされているのか」「何をこれから活動していくのか」「人々は私達の思いをどう受けとめているのか」難しい問題が山積している。しかし、それぞれの活動地で女性たちの生活や思いを知ることができれば、これからの活動につながるのではないかと考えている。

ブルキナファソに入国
一週間のベナン滞在はあっという間に終わり、今日はいよいよブルキナファソへ入国する日である。国境近くの現地の住居に似せた、バンガロー風のホテルに宿泊。冨田さんが昨年も同じルートを経験しているとのことで、私もどこかで安心していられる。ドライバーのヴィクトールは、ガッシリと頼もしい。
ブルキナファソに入国する際、お金を少し要求されたようだが何とか通過。この国境越えのルートは、ベナン・ブルキナファソの両国ともに道路はよく整備されており、この時期は美しい緑の中を走り抜ける。バオバブの大木や牛、羊などが草をはむ姿が、現れては消えていく。
ブルキナファソの首都ワガドゥグには、夕方の到着。事務局長のバレリーとは、2005年に東京で面識あり。才気を感じさせる美しい女性である。ホテルは中心街から少し離れたこじんまりした所にあり、滞在中気持ち良く過す事ができた。

緑の中を抜けて、ブルキナファソへ移動
緑の中を抜けて、ブルキナファソへ移動
8月1日:変わらぬ、母のわが子への思い
活動地のクブリ郡を訪問。ワムテンガ村、ゴムトアガ村、ウェドビラ村、ピシ村の4ヵ村からなるハンガー・フリー・ゾーン(HFZ)ワゴウェピ(WAGOWEPI)へ。
ブルキナファソでは、5歳までに5人に1人の子どもが病気や栄養障害で命を失っている。HFWは国営の保健センターを支援して、子どもたちとお母さんの検診と栄養指導に取り組んでいる。その日は30人くらいの母子が猛暑の中、自転車に乗ってセンターを訪れていた。母親たちはわが子がやせていても、「どうしたらいいか?」「何を食べさせればいいか?」がわからない。センターでは、子どもたちの発育に適したお粥の作り方の指導と発育状態の測定などをしている。
幼い子どもたちが夢中になって食べる姿が目に焼きついている。わが子に対する母の思いは世界中同じ。彼女たちの命をいとおしむ気持ちが、平和へと繋がることを信じたい。

子どもたちの発育状態を記入したカルテ<
子どもたちの発育状態を記入したカルテ
8月8日:思わず半生を語る

今日から、HFZの中にあるスイスのNGOが運営するレストハウスに3泊する。同行者はフィールド担当のジョエル.O、ドライバーのレオン、冨田さん、小林の4人。毎日ワガドゥグから活動地まで通う時間とガソリン代節約などの効果を狙って、冨田さんが企画したプランである。

ウェドビラ村に到着
女性たち30人くらいが、バオバブの大木の下に集まってくる。ほとんどが子ども連れで、男性は1人だけ。突然雨が降り出す。近くの教会にみんなで移動して、話し合いが始まる。
「雨期の間は農作業をしているが、乾期にはグループで収入を得ていきたい。政府のマイクロクレジット(小規模貸付)も5000セファ(約1000円)しか借りられず難しい。何かいいアイデアはないか?」と女性たち。冨田さん、ジョエル.Oとの話し合いが続く。
最後に小林さん何か一言、と求められる。 「敗戦後、家が焼け食べるものがなかった少女時代を送り、成人後も仕事と家庭の両立や、夫の介護にも直面するなど、厳しかった半生。70歳になる今も働き続けている。これからも、女性が頑張って生きている姿を、日本や世界の人々に写真を通じて知らせたい。女性たちが子どもの命を守り、平和を強く願っていることを訴えて行きたい」。このスピーチの後、彼女たちの私に対する気持ちは大きく変わり、写真の中の目は輝いていた。

集まった女性たち。この後、突然の雨に。
集まった女性たち。この後、突然の雨に
8月9日:助け合いの精神が根付く、ゴムトアガ村
ゴムトアガ村へ出張しての、栄養指導に同行する。村の大きなバオバブの木の下で、指導が始まった。太い枝に体重計をぶら下げて、体重測定。慣れない子どもは大声で泣き叫ぶ。 会場のイスを運ぶなど、男性も何人か手伝っている。子どもの容態が悪化して急を要する時は、ボランティアの人がバイクに乗せて病院まで運ぶそうだ。ここでは村が共同体として、立派に機能している。
保健センターでの活動からは、母親たち、医師、保険指導員、地域の人々の熱い思いが感じられる。母親としての立場からもぜひ続けてほしい活動である。

ぶらさげ式の計りで、体重を測定
ぶらさげ式の計りで、体重を測定


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