活動報告:ベナン
南部にあるアトランティク郡ベト村で、食品加工のトレーニングや識字教育を実施。女性を中心とした住民組織の収入向上に努めています。
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レポート
ベト村で、子どもとお母さんたちを対象に栄養基礎調査を実施
ベト村で保健衛生・栄養改善の分野で事業を進めていくため、2007年6月に栄養基礎調査を行いました。調査チームには、医師や看護士、統計家などの専門家にくわえ、HFWが運営する幼稚園と識字教室の先生、中学校の保護者会、若者の代表なども参加。住民自身に調査段階から関わってもらうことで、調査結果を今後の事業に生かすことが狙いです。
ベト村と周辺地域に暮らす5歳未満児と母親962人を対象に、健康・栄養状態、保健施設の有無などの社会環境、収入・衛生状態などの家庭環境を調査。その結果、地域の子どもの15.6%が危惧すべき栄養不良状態にあることが判りました。こうした栄養不良を慢性化させている原因として、2つの要素が見えてきました。
一つは食料事情。調査から、子どもたちの多くが母親と同じお皿からご飯を食べていることがわかりました。母親の5人に3人は1日1食しか食べていません。1日1回の食事では、子どもたちの成長に必要な栄養を十分に得られず、慢性的な栄養不良の母親が育てている子どもの60%以上が低体重児でした。
もう一つの原因は、医療を受けにくい環境にあるということです。調査対象の子どもの5人に1人は調査前1週間以内に下痢の症状を訴えていましたが、保健施設で治療を受けた子どもは1人もいませんでした。さらに、子どもたちの約半数は予防接種を受けていませんでした。村から一番近い公共医療施設でも8〜9km離れており、医者にかかることが簡単ではない状況も、栄養不良を慢性化させる大きな原因となっているようです。
ベト村全体としては、食べ物が足りないわけではありません。しかし、調査の結果、必要な時期に必要な栄養を取っていない人が多いことが明らかになりました。伝統的に男性が先に食事をとる文化があるベナン。子どもたちが健康に成長していくためには、母親と子どもたちが、必要な栄養を適切なタイミングでとることが不可欠です。
今後、医療施設の整備にくわえ、識字教室や学校、幼稚園を通し、住民に対して栄養の知識や衛生管理などの啓発を強化していく必要性が浮き彫りになりました。(2008.03)
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同じお皿からご飯を食べる子どもたち |
栄養不良の子ども |
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調査を終えて |
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私はベナンのほかに、マリやニジェールなどの西アフリカの国々で、子どもたちの栄養状態に関する調査に関わってきました。しかし、ベナン最大の都市にこんなに近い地域、しかも農作物が豊富にとれる農村で、たくさんの子どもたちが栄養不良状態にあることに、とても驚きました。都市部が発展する一方で、すぐ近くの農村部の貧困層が忘れられていく現実があることを再認識しました。今後は、ベト村の人たちがより健康に暮らせるよう、HFWが行うプログラムにできる限り協力したいと思います。
(調査チームリーダー アルフレッド・アカポ医師) |
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