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 現場レポート2:ウガンダ

ウガンダ事務局長 バッテ・フレドリック 講演レポート
HFWウガンダの事務局長、バッテ・フレドリックが、2003年11月13日〜12月2日まで来日し、東京、愛知、富山、北海道にて、HFW会員をはじめとする800名以上のみなさまに、飢餓の現状とHFWの取組み、そして自身の想いを伝えました。11月16日の東京講演録をお伝えします。

村人からの動画メッセージ
スペシャル・メッセージ 「泉を保全したこの事業をうれしく思っています。
  日本のみなさんにありがとうと感謝 を伝えたいです……」
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みなさん、こんにちは。本日はウガンダとHFWウガンダについて最新のお話ができることを嬉しく思います。なぜ私がHFWの活動をしているのか、その背景からお話しします。
家の食べ物を貧しい人々にあげていました
バッテ・フレドリックの話に聞き入る
参加者のみなさん 私は、ときに2日間も何も食べられない人々がいるような貧しい村で生まれました。その村の中では余裕がある家庭だったため、子どもの頃の私は家の砂糖、石鹸、食べ物などを内緒で貧しい人々にあげていたのです。しかし、ある日父に見つかりひどく怒られ、止めさせられました。この時、将来貧しい人々を助ける仕事をしたいと強く思いました。
 その第一歩として、大学入学前にカンパラ市議会の青年代表議員に立候補し、選出されました。例えば、ストリートチルドレンを動員して、洗車場を始めるなど、福祉政策を中心に影響を与えてきました。現在も300名がそこで収入を得ています。また、ユース・エンディング・ハンガー(YEH)ウガンダの代表となり、YEHジャパンと地元住民の協力を受けて孤児のための学校を始めたのもこの頃です。
アメリカでの就職を断り、ウガンダに帰国
 私は、大工仕事で学費を稼いで中等教育を受け、当時のカンパラ市長に個人的に学費を出してもらい大学にも進学できました。その後、奨学金でアメリカに留学しました。アメリカで就職する話もありましたが、飢餓を終わらせるというビジョンを実現させるために、貧しくなることを覚悟してウガンダに帰りました。
 帰国後、ある団体で地域開発事業の責任者として働いていましたが、2000年に待遇のよいその職を退職し、活動をスタートしたばかりのHFWに参加しました。なぜかというと、YEHの頃から知っている日本の仲間は、飢餓に苦しんでいる人のためにとても強い熱意を持っており、私は日本の人たちとともに活動したいと思っていたからです。
国を貧しくした、暴力による支配
ウガンダは1962年にイギリスから独立。1970年代からのイディ・アミンをはじめとする独裁政権により、国は疲弊しました。私が12、3歳の頃、逮捕された人が手錠をかけられ車のトランクに押し込められて連行されて行ったのを今でもはっきり憶えています。1986年に現政府が政権を取ってから平和が保たれていますが、まだ一部では紛争が続いています。
ウガンダの貧困〜都市と農村の格差、エイズの問題
カンパラ市内で物乞いをするストリートチルドレン ウガンダは、5歳まで生きられない子どもは1000人中152人(日本5人)、平均寿命42歳と貧しい国ですが、特に農村の貧困が深刻です。
 さらに、エイズの問題が深刻です。エイズで親を亡くした孤児は200万人以上、ウガンダの子どもの5人に1人と推定されています(ウガンダエイズセンター)。

 私も街のあちこちで、ストリートチルドレンを見ます。ぼろぼろの服を着た子どもたちが、捨てられた物を食べたり、店の軒先に寝たりしています。また、HFW事務所の前の通りでは、10歳から19歳くらいの少女たちが立っているのをよく見かけます。何も知らない人は、バスを待っていると思うでしょう。でも彼女たちは売春をしているのです。

中心事業は、水の保全と教育
 HFWウガンダは、政府と協力しながら、主に水と衛生、教育の分野で事業を行っています。
 例えば、以前は汚れた水を家畜と一緒に飲んでいたナカセタ村の住民たちは、今は井戸の清潔で安全な水が飲めるようになりました。
 今では、住民による委員会が利用規則を定め、補修基金も徴収し、井戸の維持にあたっています。しかし、1000人用の井戸に対し、村の人口は1500人を超えており、もう1基井戸が必要とされています。

 グッドタイムズ小学校の生徒は、土間で埃にまみれ虫に刺されながら、椅子や机、黒板もない状態で、勉強していました。HFWが支援して改修して、生徒は80名から228名に増えています。

保全前の泉実際にビンに詰めて持ってきたこの泉の水
グッドタイムズ学校。改修前グッドタイムズ学校。改修後
住民の依存心の克服が第一の課題
 活動を進めるにはいくつか克服すべき課題もあります。まず住民の強い依存心です。「ハンガー・フリー・ワールド」と聞くと、人々は自分たちに配られる食料が詰まった倉庫、というイメージを持つのです。しかし、住民自身が自分の力で道を歩かなければならない、HFWの役割はそれを促進することだと思っています。私たちは、住民自身が果たすべき役割があること、HFWはパートナーであることを理解してもらうために、努力を重ねています。
 また、信仰の影響もあります。ある村人は言いました。「バッテさん、この泉は大昔から、蛇の精霊に守られてきたんです。これを守ろうなんて、精霊が怒りますよ」。このような場合、水が汚くてもこれ以上の説得はできません。そんなときには、他の水源を保全してきれいな水も選べるようにします。
 また、雨季には通行不可能になる劣悪な道路状況や、識字率の低さも事業の進行を遅らせます。
2015年までに、ウガンダの飢餓を終わらせるモデルを作る
 HFWウガンダのビジョンは、現在事業を行っている4つの地域が2015年までに飢餓と貧困を終わらせ、ウガンダの飢餓撲滅のモデルになることです。  そのために、アフリカでの栽培に適した新種の米、ネリカ米や果樹・野菜の栽培、養魚、養豚、成人教育、集会や医療の場となる地域センターの運営などを計画中です。農民の組織化や、HIV/エイズ予防のプログラムも始めます。
日本のみなさんに深く感謝しています
 ウガンダの人々は、遠く離れた日本のみなさんが支援くださっていることに驚嘆しています。みなさんは飢えている人々と共に飢餓と闘い、新しい未来を呼び起こしているのです。みなさんがわずかだと思う金額でも、貧しい人々の生活に大きな違いを作ります。最後に、ウィンストン・チャーチルの言葉をご紹介します。「あなたは手に入れるものによって生計を立てるが、あなたの人生はあなたが与える物によって作られる」。 ご清聴ありがとうございました。

質疑応答
Q:都会の人たちは「ハンガー・フリー・ワールド」に、どんなイメージを抱いていますか?
A:
やはり、食料を配るだけの団体だと思っているようです。ですから、広報活動がもっと必要だと思っています。

Q:学校の運営にかかる費用はどのようにまかなわれていますか?
A:
先生の給料は、初等教育義務化を進めているウガンダ政府が支払います。しかし、校舎は、政府も建設していますが、農村まで届きません。そこで、農村では私たちが建設しています。 設備の充実のために保護者から学費を集めますが、余裕があれば払うという形にしています。

Q:何年生からエイズについて教えるのですか?
A:
HFWが支援している小学校では、重要な科目として時間割にエイズ教育が入っており、1年生から全生徒が学んでいます。


東京:講演会の後は会員の集いが行われた東京:今は日本に住む幼なじみともうれしい再会名古屋:会員・YEHメンバー・理事が協力して講演会を企画
富山:ウガンダ支援を続ける海峰小学校で交流授業北海道:ウガンダ支援チャリティコンサート北海道:ゲスト出演したアーティストのLISAさんらと


■ ウガンダ現場レポート (レポート名/実施時期)

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