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  - 2008年、アジアの人々が望むこと

「MDGs達成にむけて、バングラデシュ市民社会の求めるもの」 アタウル・ラーマン・ミトン
INDEX
2008年、アジアの人々が望むこと
アジア市民社会の動きと人々の声
私たちの役割




標準体重に満たない5歳未満の
子どもの割合 (2005年)
標準体重に満たない5歳未満の子どもの割合 (2005年)
出典:『millennium Development Goals Report 2007』(国際連合、2007)



日本を含むG8加盟国は、どの国も約束を守っていない
先進工業国は1970年の国連総会で自国の対GNI比の0.7%をODAに使うことを約束。MDGsでも再確認されています。しかし、日本を含むG8加盟国はどの国もこの約束を守ってはいません。
対国民総所得(GNI)比でみる
世界のODA実績
世界のODAの実績
出典:2007年DACプレスリリース



シンポジウム 「アジアの貧困は終ったの? 〜2008年G8にむけて、アジアの人々が望む開発と連帯を考える〜」

日時:2007年8月5日
場所:JICA地球ひろば(東京・広尾)
共催:HFW、2008年G8サミットNGOフォーラム、(特活)ほっとけない世界のまずしさ
協力:People’s Forum on MDGs
参加者のみなさん
プログラム
MDGs達成に向けてのグローバル・アクション
高木晶弘
(特活)ほっとけない世界のまずしさ 政策担当
MDGs達成に向けて、バングラデシュ市民社会の求めるもの
アタウル・ラーマン・ミトン
HFWバングラデシュ事務局長 
People's Forum on MDGs (G-CAPバングラデシュ)
アジアにとっての2008年G8サミットの重要性  〜日本の市民社会に期待されること〜
三宅隆史
教育協力NGOネットワーク(JNNE)事務局長



2007年8月5日に東京・広尾で行われたシンポジウムで、HFWバングラデシュの事務局長、アタウル・ラーマン・ミトンが、バングラデシュでのMDGs達成状況を報告するとともに、日本に暮らす私たち一人ひとりへのメッセージを伝えました。アジアに暮らす人々は、日本の私たちに何を求めているのでしょうか。

 

子どものころ経験した飢餓を終わらせることが、人生の目標
私は1970年にバングラデシュ北部の、電気や水道、保健施設もない小さな村で生まれました。貧しい家庭で、9人兄弟のうち5人が幼いころに命を落としています。母が妊娠中に適切な医療を受けられなかったり、生まれたころに栄養が足りなかったりしたことが原因でした。
これは1970年代の話ですが、いまでもバングラデシュでは栄養不足で命を落とす子どもたちがたくさんいます。ですから、世界の飢餓を終わらせることは、私の人生の目標です。
 

国土の半分が水につかるバングラデシュ

総人口1億4000万人、貧困人口6300万人を抱えるバングラデシュは、インド、中国に次いでもっとも貧困人口が多い国です。

特に、栄養不良の子どもの割合が高く、5歳未満の子どもの48%が低体重児です。これは、バングラデシュと同じGDPレベルの他のアジア16ヵ国と比べても高い割合です。
深刻な洪水の被害 

そして、毎年、洪水の多大な被害を受けています。
こうしてお話している今も、国土の半分が水につかっています。バングラデシュだけが地球温暖化の犠牲者ではありませんが、深刻な被害を受けていることは確かです。そんな環境のなかでもバングラデシュの人たちは、いつか飢餓が終わると信じています。
 

バングラデシュ市民社会の活動

貧困をなくしていくため、市民は様々な活動を行っています。たとえば、People’s Forum on MDGs(PFM)という国内の約145団体が連携する市民ネットワークがあります。私も参加しているPFMは、G-CAP ※1 バングラデシュとしてアドボカシー活動を行っています。

その中心テーマは、市民社会が政府と協力してMDGs達成の方法を探ることです。PFMは、ホワイトバンド・デーのキャンペーンを実施した2005年以来、政府ではなく市民側の視点からMDGsの達成状況を監視・報告するレポートを毎年発行しています。
PFMの呼びかけでG8各国の駐バングラデシュ大使が集まった会議
PFMの呼びかけでG8各国の
駐バングラデシュ大使が集まった会議

また、2005年に首都ダッカでG8各国の大使とのミーティングを行って、国民総所得(GNI)※2 の0.7%を開発援助にあてる約束を守るよう働きかけました。MDGs達成を意識してもらおうとしたのですが、残念ながら各国大使の反応は悪く、逆にバングラデシュ政府の汚職や腐敗を指摘されてしまいました。
もしバングラデシュのNGOだけではなく、日本も含めたアジア各国の市民のみなさんとの連携のもとにこの会議を開いていれば、各国大使に対してより大きな影響を与えられたかもしれません。

ですから、2008年G8サミットでは日本の市民社会がアジアの市民社会との連携を図り、効果的なアドボカシー活動を展開していく必要があるのです。
 


援助における市民社会の役割

MDGs達成のために開発援助を増やすよう政府に伝える以外にも、私たち市民の役割があると思います。いま世界では、富裕層に利益が集中する一方、貧困層はますます貧しくなっています。豊かな国からのODAの借款 ※3 返済義務が、貧しい国を苦しめているのです。バングラデシュでは、国民一人あたりの対外債務の負担額は、過去30年の間に約20倍以上にふくらみました。

これは、援助国と被援助国政府の判断が間違っていただけではなく、市民社会がODAに無関心だったことにも原因があると私は考えています。NGOや市民社会が、現場の活動だけではなくアドボカシーや政府に説明を求める活動も行うことで、援助の質が高まると思います。

※1 G-CAP:ホワイトバンドをシンボルに世界100ヵ国以上で行なわれているグローバルな貧困根絶キャンペーン「Global Call to Action Against Poverty」
※2 国民総所得:国内の居住者が国内外から1年間に得た所得の合計。国外から働きにきている就業者への賃金なども含まれる
※3 借款:開発途上国に対して、低利で長期の緩やかな条件で開発資金を貸し付ける融資


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