Home> 世界食料デー月間 特別コラム> Vol.5 国安法夫さん

世界中の食卓を、より良いものにするために 国安法夫さん

10月14日に国際連合食糧農業機関(FAO)と国連世界食糧計画(WFP)が共同刊行した年次報告書「世界の食料不安の現状」において、2009年が終わるまでに、世界の飢餓人口は史上最高の10億2000万人に達すると報告されました。世界で飢餓に苦しむ人々の栄養状態と生活水準を改善し、すべての人々が健康な生活を送ることができる世界を目指しているのが、国際連合食糧農業機関(FAO)です。コラム最終回の今回、 FAO日本事務所副代表の国安さんにお話を伺いました。

なぜ地球規模で取り組むのか

飢餓の問題は、日本を始めとする先進国に住む私たちには一見無関係のようにも思えてしまいます。ではなぜ、この問題に世界中で取り組んでいかなければならないのでしょうか。「世界の国々を見渡してみると、食料が十分にある国と十分にない国に分かれています。十分にある国では食料が大量に捨てられたり、飽食の問題を抱えている一方で、食料が十分にない国は飢餓に直面しています。なぜそれらの国で食料が足りなくなってしまうのか考えてみると、多くの人が貧困に直面していたり、内紛が起こっているために政府が機能していなかったりと、国内で多くの問題を抱えていることが挙げられます。でも、それだけではありません。環境問題の悪化によって今までは取れていた食料が十分に収穫できなくなってしまったり、平等に利益が得られないような貿易のルールがあったりと、その国に住む人々ではどうにもならないような地球規模での問題も大きく影響しています。これらは開発途上国の人々だけが解決に向けて頑張ればどうにかなる問題ではありません。食料が十分にある国に住む人々も、自分たちに何ができるのか考えて行動し、解決に向けて取り組んでいく必要があります」。

イベントで宣言文を書く参加者世界につながる日本人の食卓

食料が十分にある国、日本。自分や家族が食べるものには関心が高い私たちですが、食品の産地や生産過程だけではなく、その先にあるものにも目を向ける必要があると国安さんは話します。「ここ2〜3年で日本の消費者の食に対する意識は確実に変わってきています。でも、食べ物がどんな状況の国のどんな人たちによってつくられているのかまでは知らない人がほとんどでしょう。こうした情報について、今まで以上に伝えていく必要があるのではないでしょうか。私たちの食卓の向こう側には十分に食べられない人々の現実があるということを知ってもらう必要があると思います」。

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