集計結果とお金の使い道 : 飢餓のない世界を創る国際協力NGO ハンガー・フリー・ワールド HUNGER FREE WORLD     

集計結果とお金の使い道

2019年12月から2020年5月末までに行った第19回書損じハガキ回収キャンペーンには、個人5万4420名(企業・団体81組)のみなさまにご協力いただき、換金額が9826万5528円となりました。多くの方のご協力、誠にありがとうございました。
地域開発、アドボカシー、啓発、青少年育成などの事業(国外・国内)に70%(約6878万円)、封筒製作費や料金受取人払いなどの回収キャンペーン経費に30%(約2948万円)を使わせていただきます。

当キャンペーンにより支援する活動のご紹介

~地域開発、アドボカシー、啓発活動、青少年育成など~


Pick Up! 飢餓のない“地域をつくる”

ブルキナファソ

栄養と食料摂取を改善する事業を、さまざまなアプローチで実施しています
活動地の最も貧しい60世代を対象に、栄養の大切さ、地元でとれる食材を使った栄養バランスのよい食事メニューや食品加工技術を伝える研修、農作物の収穫を上げるための肥料づくりなどを行いました。食品加工はインゲン豆とトウモロコシを乾燥させて粉にし、長期間保存する方法を指導。収穫のない時期でもこの粉を使って調理することができます。「今までよりも安いコストで子どもたちに食べさせることができる」と住民たちは喜んでいます。また、肥料作りは、2018年12月に農産省の専門家に指導してもらい、3ヵ月かけて完成させました。土壌を改良する効果があり、実際に畑を使ったところ、収穫量がアップすることが確認できました。

ブルキナファソ事業一覧

牛糞やわらを乗せる

農産省の専門家に依頼し、土壌を改善する有機たい肥の作りから学ぶ

多くの子どもたちが栄養のあるおかゆを食べて回復した

 


バングラデシュ

805名の女性を対象にした栄養改善事業。その内容が行政主催の料理コンテストで評価されました
活動地のボダ郡とカリガンジ郡で、特に貧しく、栄養が必要な出産や育児をする年代の女性805名を対象にした栄養改善事業をスタートさせました。事業の推進役として2つの地域の住民から28名ずつ選び、研修を実施。事業の推進役は、毎月2回、村ごとに12~18名の28名のグループに分かれた対象者に栄養知識や調理法、赤ちゃんのためのレシピ、女性の栄養と健康や「食料への権利」について伝えました。さらに、習ったことが実践できているか家庭訪問を行い、実践を促すとともに、相談にも乗りました。その指導の内容が高く評価される機会がありました。2019年4月にボダ郡の保健複合センターが主催する料理コンテストに、28名の事業の推進役とHFW職員2名のチームが出場。事業で紹介している料理を披露したところ、他のNGO8チームと10名の個人参加者を抑えて見事優勝しました。イベントには群職会長や行政担当者らが出席しており、HFWの事業を理解し、最も貧しい人たちにも行政の支援を行き届かせるように約束してくれました。
この活動はウガンダの物産展開催をヒントにしています。そして、このバングラデシュの成功を参考に、他支部でも料理コンテストを開催しました。

バングラデシュ事業一覧

審査の様子

 

試食する審査員たち。バナナの葉を皿代わりに提供したことも評価のポイントに。何よりも味がよかったそう

 


ウガンダ

協同組合に数々の研修を実施。自分たちで管理運営することをめざしています
2019年11月から12月上旬にかけて、活動地の4つの協同組合の代表メンバーを対象に、支部事務局長が研修を行いました。融資管理研修には各組合の代表など計50名、組織マネジメント能力研修には45名、基礎会計と財務分析研修には37名、リーダーシップと組織統治、チームビルディング研修には、一般組合員にも呼びかけ133名が参加しました。いずれも、HFWの支援終了後を見据えて、自分たちで協同組合を運営する能力を組合員につけてもらうためです。
多くの組合員にとって、基礎会計や財務の分析、融資の管理などはこれまでまったく学ぶ機会もなく、この6回の研修は、組合の運営に必要な知識を得る機会となりました。また、研修の過程で各組合の抱える課題が明らかになり、その解決のためのアイデアを組合間で議論することができました。その過程を通じて交流も活発化。お互いに刺激し合うことができました。
今後も自主運営に向け必要な研修を実施し、組合をサポートしていきます。

ウガンダ事業一覧

グループで話し合う

理想と現状のギャップを埋めるために、どのように貧しい世帯の返済能力を審査すべきか積極的に意見を出し合った

 


Pick Up! 飢餓を生み出す“しくみを変える”

政府や国際機関に対し、効果的な政策などを提言し、飢餓を生み出す社会構造を変えていくことを目指しています。

ペナン
ベナンの土地法では、土地管理委員会と村落資産管理下の設置が定められていますが、活動地では着手されていませんでした。そこでHFWが住民などからなるアドボカシー委員会を組織し、2018年12月にゼ郡庁長官に申し入れをした結果、2019年3月に土地管理委員会と村落資産管理課が設置されました。これらの組織が機能するよう、HFWは5月にゼ郡の土地担当者と住民代表らと一緒に、成功している近隣の自治体を視察しました。土地の管理に関わる発行文書の手続きの方法など、詳しく話を聞くことができました。さらに7月には、2つの組織の担当と168名の村長、22名の地区評議会など202名と2日間の研修を実施し、地域住民代表と行政との関係構築を能力強化を行いました。
土地法について知識がないために、食物を栽培する土地を手に入れたくても入れられない人や、不正な取引に巻き込まれて土地を失ったり、女性が土地を相続できることを知らずに土地を手放したりする人がいましたが、これらを防げる体制をつくることができました。

ベナン事業一覧
 
各国のアドボカシー活動を見る

ゼ郡長官に多くの住民の要望であることを伝えようと、78名のメンバーでホールを訪れた。代表の3名が、長官(写真右端)に要望を伝えた

 


Pick Up! 「飢餓なくす人」が増えるよう“気づきをつくる”

海外の活動国では、誰もが「食料への権利」を持っていることを伝え、実現のために行動することを訴えています。日本でも、飢餓や世界の食料問題について伝える人を増やし、解決のために行動するよう働きかけています。

バングラデシュ
11月に2つの郡で合計約1050名が参加する自転車ラリーを開催しました。大勢で自転車ラリーを実施することで注目を集め、地域の人々に飢餓の解決に向けた行動を呼びかけるためです。ゲストには地方議会の議長、地方行政担当者らを招き、HFWのメッセージを理解してもらうことで、今後のアドボカシー活動に生かすことができます。アメリカのテレビを含む26のメディアで報じられ、地域の人々だけでなく、国内外にメッセージを伝えることができました。

日本
学校で講演やワークショップを行うとともに、イベント開催や出展、事務所訪問受け入れなどの機会に、世界の飢餓の現状とHFWの活動について伝え、解決のための行動することを呼びかけています。HFWが事務局を務める「世界食料デー」月間2019では、さまざまな情報発信やイベントを開催しました。横浜市との共催で開催した若者を対象としたイベントでは、私たちの「食」とSDGsについてともに考える機会を持ちました。

各国の啓発活動を見る

自転車でのラリー

シャツにはベンガル語で「食料を無駄にせず飢餓のないバングラデシュを実現しよう」のメッセージ。今はSNSキャンペーンに切り替えている。

私たちの食と世界の飢餓のつながりについて伝える

多くの学校で講演を行う(実践女子学園中学校)。コロナ渦でもオンラインで啓発を続けている


Pick Up! 飢餓をなくす“若い力を育てる”

若者が持っている力を存分に発揮し、自ら飢餓を終わらせることができるようにサポートしています。

TICADサイドイベントでアフリカの若者の声を政府開発者、国際機関関係者に届けました
2019年8月の日本政府とアフリカ各国、国際機関などがアフリカの開発について話し合うアフリカ開発会議(TICAD)に合わせて、HFWが他NGOと共催したサイドイベントでは、来日したベナン、ブルキナファソのユース・エンディング・ハンガー(YEH=HFWの青少年組織)の代表が登壇。約70名の参加者に、それぞれの国の若者を取り巻く状況や飢餓をなくす活動について伝えました。また、国連食糧農業機関(FAO)と国連工業開発機関(UNIDO)共催のサイドイベントでは、「ブルキナファソでは、農業は融資が受けられず、土地も十分でなく、若者にとって魅力的ではない。(若者に雇用を提供するという)ここでなされた約束に感謝している。ぜひ実行して欲しい」と訴えました。彼女たちの声には、新聞5紙と制作情報誌で紹介され、多くの人々に飢餓の状況とその解決のための取り組みを伝えることができました。

日本
茨城、東京、山梨、愛知で活動するYEHグループが、ワークショップやゲームなど内容を工夫したイベントで、飢餓をなくすために行動することを呼びかけました。また、8月に実施したファシリテーション研修で学んだ大学生や高校生が、学校などで飢餓や食料問題について伝え、行動を起こすことを呼びかけました。その参加者が、さらに身近な人たちに伝える波及効果も生まれました。

各国の青少年育成を見る

約70名の聴衆の前で、現地の様子を伝えるベナンとブルキナファソのYEH代表

授賞式

5ヵ国での活動が認められ、青少年組織のYEHが、(公財)社会貢献支援財団の第54回社会貢献者賞を受賞した(2020年8月24日。表彰式典にて)


Pick Up! 活動をより効率的にする“組織運営”

限られた資金と労力で最大の効果が得られるように、組織運営にも注力しています。2016年から2020年までの中期計画で管理部門の強化を掲げてきましたが、ウガンダ支部における不祥事を受け、その対応と会計の強化をはじめとする適正化施策の実施を最優先課題としています。
日本の本部では、専門技術を備えたボランティアやインターンが活躍しました。イベント運営や「書損じハガキ回収キャンペーン」、広報等にも多くのボランティアが参加し、質の高い活動を推進する力になっています。

組織運営について詳しく見る

バングラデシュでのワークショップ

不正流用自体と適正化施策の取り組みへの理解を深めるための職員対象のワークショップ。コロナの影響でオンラインも活用したが、本部と全支部で完了した

ボランティアのみなさん

事務所に届く書損じハガキ等の仕分けとカウントには、個人・企業など多くのボランティアが活躍