ベナン : 飢餓のない世界を創る国際協力NGO ハンガー・フリー・ワールド HUNGER FREE WORLD     

ベナン

生活の基礎となる教育とや子どもの栄養改善を中心に活動

商業都市コトヌから比較的近いアトランティク県ゼ郡ベト村とその周辺村で、2005年から本格的な活動が始まりました。

ベナンは世界のなかでも識字率が低く、国の発展を阻む一因となっています。そのため、HFWでは青少年と成人対象の識字教育を実施。読み書きや計算の能力によって、より高い収入の得られる仕事に就いたり、商売をスムーズに行えるようになったりしています。また、小学校に上がってから勉強についていけずに学校を辞めてしまう子どもが出ないよう、幼稚園を運営。幼いうちから基礎となる読み書きを身につけ、食事の前に手を洗うなどの生活に必要な知識を教えています。3歳未満の栄養不良の子どもとその母親には栄養改善事業を実施。栄養の知識や調理法について伝えています。

ミーティングをするベナン支部職員たち

最大都市コトヌから46km離れたベト村とその周辺村で活動


どんな国?

西アフリカのギニア湾沿いに位置し、南北に長く伸びる国土は、南は亜熱帯、北はサバンナと変化に富んでいます。人々は明るく友好的で、国内で40以上の部族が存在しながらも争いがなく治安が良好です。フランスから独立後も、政治的にも複数政党による民主政治が行われて安定し、アフリカにおける民主主義の手本として評価されています。国民のそれぞれが民主主義に対して高い意識を持ち、自分たちで国を良くしていこうという風土が根づいています。

市場では穀物や野菜が売られている

活動の背景と課題

人口の60%が35歳以下の若者で、全体に就学率、識字率が低く、収入の高い仕事に就きにくいことが課題となっています。栄養についての知識が乏しく、家計は男性が握り、女性と子どもに十分な食事が行き渡らないことが多く見られます。また、不衛生な環境から病気にかかり、医療費が家計を圧迫して食費に回せないケースが多く見られます。

栄養改善のワークショップで、母親たちが栄養のあるおかゆを作る

データで見るベナン共和国 People’s Republic of Benin

項目 内容
面積 11万2622k㎡(日本の約3分の1)
人口 1300万人
主な産業 農業(綿花、パームオイル)、サービス業(港湾業)
1人あたり国民総所得 1350米ドル
5歳未満死亡率(1000人中) 90人
妊産婦死亡率(10万人中) 397人
平均余命 62年
成人識字率 46%
1日2.15ドル以下で暮らす貧困層の割合 19.9%

*出典:ユニセフ『世界子供白書』2021、外務省ホームページ、UNESCO Institute for Statistics、世界銀行