◆目的
この方針の目的は、人々、特に子どもと若者がハンガー・フリー・ワールド(以下、HFW)との接触を通して何らかの有害行為を受けることを防ぐことにあります。これには、以下から生じる有害行為を含みます。
この方針には、セーフガーディングに関するHFWの責務、役職員や関係者の責任を明記しています。
この方針には、以下を含みません。
◆子どもと若者のセーフガーディングとは何か
子どもと若者のセーフガーディングとは、組織の役職員や関係者によって、また事業活動において、子どもと若者にいかなる危害も及ぼさないよう、つまり虐待・搾取や危険のリスクにさらすことのないよう努めることであり、万一、活動を通じて子どもや若者の安全にかかわる懸念が生じたときには、しかるべき責任機関に報告を行い、それを組織の責任として取り組むことを意味します。
◆適用範囲
◆方針要綱
HFWは、年齢やジェンダー認識、障がいの有無、性的指向、出生、民族、宗教、人種、政治的信条を理由とした差別をすることなく、多様性を尊重しながら、関係者と力を合わせて協働します。そして、その協働するすべての人が誰も取り残されることなく、あらゆる有害行為、虐待、ネグレクト、搾取から守られる権利を持つと考えています。
HFWは、これまで地域開発・アドボカシー・啓発活動とともに、青少年育成に取り組んできました。今後も子ども・若者をパートナーとして尊重するとともに、おとなの責任として、特別にケアし、守ります。
HFWは、役職員もしくは関係者に常にこの考えに誠実に向き合い行動することを求め、虐待や搾取することを許容しません。HFWは、職員もしくは関係者による行動がさらに徹底されるよう、常に課題を洗い出し、その解決と取り組みの改善に努めます。
この方針は、子どもと若者に対する性的搾取および虐待からの保護(Protection against sexual exploitation and abuse, PSEA)を含みますが、この他にも個別の方針や手続きが必要とされる場合もあります(「関連する方針」参照)。
HFWは活動のすべての過程において、予防(prevention)、通報(reporting)、対応(response)の 3 つの柱を用いて子どもと若者のセーフガーディングに取り組みます。
◆予防
HFWの責任
HFWは、以下を行います。
役職員の責任
子どもと若者のセーフガーディング
HFWの役職員および関係者は、以下を行ってはいけません。
さらに、HFWの役職員および関係者は、以下の義務を負います。
◆相談・通報を促進する
HFWは、セーフガーディング懸念を相談・通報するための、安全かつ適切で、役職員および活動対象地域の人々にアクセス可能な手段を確保します。
正式な内部通報手段を用いて(またはそれを要請して)懸念または苦情を相談・通報した役職員は、HFWの「不正行為防止規程」で保護されます。
HFWは、一般住民やパートナー団体、公的機関など外部からの苦情も受け付けます。
子どもと若者のセーフガーディング懸念を相談・通報する方法
子どもと若者のセーフガーディングに関する苦情もしくは懸念がある役職員は、セーフガーディング担当者【適切であれば】または上長に迅速に相談・通報を行います。もしセーフガーディング担当者または上長に相談・通報することに不安を感じた場合は(相談・通報が真剣に扱われないと感じたり、その人が事案に関わっている可能性があるなど)、上長のさらに上の管理職または人事担当者に伝えても良いとします。
◆対応
HFWは、各種方針と手続き、法律や条例に沿って(「関連する方針」の「不正行為防止規程」参照)、子どもと若者のセーフガーディングに関する通報と懸念に対する事実調査を行い、必要に応じて人事処遇や再発防止に努めます。
HFWは、方針に違反したことが判明した役職員または関係者に対して、適切な処遇を判断します。
HFWは、役職員または関係者による有害行為を受けたサバイバーに対する支援を行います。
支援に関する意思決定は、サバイバーの意見を尊重し、サバイバーの利益を最優先します。
◆守秘義務
子どもと若者のセーフガーディング懸念を扱うすべての過程において、守秘義務が維持されることは必須です。懸念に関する情報およびその後のケースマネジメントは、知る必要がある人にのみ共有され、情報は常に保護されます。
以上
2021年12月8日
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