この度、ハンガー・フリー・ワールド(HFW)はガザ地区の「停戦」を願うNGO、人道支援団体、アカデミア、医療従事者、宗教者などによる共同記者会見(2023年12月25日)で発せられたメッセージ「年内に停戦を。」に賛同しました。
■共同記者会見の趣旨とメッセージ
10月7日以来のガザへの大規模空爆により、2ヵ月の間に2万人以上もの人々が殺されています(12/21現在)。また、この危機においてなお、国連総会における人道的停戦の決議が153カ国の賛成によって可決されているにもかかわらず、国連安全保障理事会では停戦を求める決議の否決が続き、世界のリーダーたちは停戦に向けた明確な道筋を示せずにいます。私たちNGO、人道支援団体、アカデミア、医療従事者、宗教者等をはじめとする市民社会は、この危機的状況を憂い、一刻も早いガザ地区における「停戦」を訴えるため、「年内に停戦を。」というメッセージのもと、共同で記者会見を実施いたします。(日本国際ボランティアセンター WEBサイトより)
■呼びかけ団体
特定非営利活動法人日本国際ボランティアセンター
特定非営利活動法人パレスチナ子どものキャンペーン
特定非営利活動法人パルシック
特定非営利活動法人ピースウィンズ・ジャパン
公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン
特定非営利活動法人 ヒューマンライツ・ナウ
■解説
紛争は、世界の飢餓の主要な原因の1つです
飢餓人口は、2019年から1億人以上増え、約7億3500万人と報告されています。国連は、飢餓の大きな要因として、紛争と気候変動、新型コロナウイルス感染症の影響を含む景気減速・低迷を挙げています。そして、紛争は、農業・生活資産の破壊、取引や流通の寸断、食料の入手に悪影響を与えるなど、フードシステムの全ての側面に負のインパクトを与えていると報告しています。
>>「2022年世界の食料安全保障と栄養の現状(SOFI) 」報告書 /FAO, IFAD, UNICEF, WFP, WHO
例えば、HFWの活動地域のブルキナファソでも、2022年に2度の軍事クーデターが起こり、その後も、女性や子どもを含む市民が殺害されるテロが起きています。暴力から逃れるため国内避難民となる人も多く、食料不安は危機的な状態が続いています。また、避難をしていなくても、暴力を恐れ農作業ができない人々も多くいると、HFWブルキナファソ支部からは報告が届いています。
解決に向けて行動を
HFWは、飢餓のない世界をめざし、「食料への権利」を実現するために人々・地域の自立支援を続けています。人々が安定して食料を生産、購入、消費できる力を育み、環境を築いていく、これらの取り組みは、紛争の抑止になると考えています。飢餓と紛争は悪循環にあり、同時に解決に向けて進まなければなりません。
一人ひとりの声が平和のうねりとなり、それが飢餓解決にもつながっていくことにも思いを寄せながら、どうぞみなさまも停戦に向けて声をあげてください。
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