ベナンのアラド・オノリーンさんは、子どもが栄養改善事業の対象者でした。彼女からのメッセージを紹介します。
「息子のデービッドがこの事業の対象になる、と言われたとき、深刻な状態でした。スタッフの方たちから子どもの様子についていろいろ質問されて、涙が出てきてとまりませんでした。これまで、しょっちゅう病気にかかっていて、いつも死んだらどうしようと心配ばかりしていたのです。病院に連れていくと、今度は治療費をどう払うかということにも頭を悩ませなければいけませんでした。
当時の私は、食べ物が健康に影響していることを知らなかったのです。でも、ハンガー・フリー・ワールドの事業に参加して、栄養のある食事が子どもの成長にどんなに大切なのかよく理解できました。朝は教わった栄養のあるおかゆを与え、昼と夜の食事は野菜や果物などを料理にたっぷり使い、カルシウムやたんぱく質もバランスよく含まれるように気をつけて作りました。
1年がたって、栄養状態はずいぶん改善されました。息子は健康を取り戻し、順調に発達しています。治療費で家計が圧迫されることもなくなったので、夫も追われるように仕事をしなくてもすみ、時間と気持ちに余裕が生まれて積極的に育児に参加してくれるようになりました。
私はハンガー・フリー・ワールドの、弱い立場の人々に対する栄養改善の取り組みにとても感謝しています」
1歳3ヵ月になり、食欲も旺盛で元気に成長
1年前。標準体重に満たず病気がちだった