食べるよろこびを育む4つの活動
地域開発~飢餓のない地域をつくる~
飢餓の背景には、農業の生産性が低い、教育を受けられないなどの「地域ごとの課題」があります。その課題に直面する人々、特にぜい弱な立場にいる人々の「食料への権利」の実現のため、HFWは、栄養、教育、保健衛生、収入創出、ジェンダー平等、環境の6分野で包括的に事業を実施しています。そして、住民自身が自分たちの力で課題を解決できるようにします。さらに、その手法や成果が、周辺地域や国全体にも広がることをめざします。
現地の住民が主体となって活動
HFWは海外支部に駐在員を置かず、現地職員が住民とともに活動しています。地域の人材の育成を自立の鍵とみなし、住民のなかから事業を担う「推進役」を選んで育成。住民をまとめリーダーシップを発揮して事業を推進しています。住民が地域の課題を解決することは、将来自分たちで飢餓のない地域づくりを継続していける=自立できることにつながります。
住民の生活改善と能力強化をめざす、6分野にわたる事業
飢餓の原因は地域ごとに異なり、いくつもの原因が複雑に絡み合っています。HFWは、6つの分野を組み合わせた開発事業を展開し、地域の資源、住民の能力を最大限に生かしながら、飢餓の根本にある地域の課題を解決し、地域の発展を促します。
栄養に関する知識の普及や、栄養価の高い農作物の普及を通じて、乳幼児や妊産婦の栄養改善に取り組みます。
基礎教育を受ける機会を増やし、読み書き、計算など、生活を向上するために必要な基本的なスキルの習得を支援します。
基礎的な保健知識を広めることで、病気を予防し、地域の保健サービスが受けられるよう環境を整え、住民が自分たちの健康が守れるように働きかけます。
貧困世帯、特に小規模農家が、収入を得ることで安定的に食料を確保できるよう、農業技術の向上や、組合を通じた市場へのアクセス改善、家計管理などをサポートします。
家庭と地域の栄養と食料の安全保障における女性の役割に配慮し、女性の意志決定力を向上させ、男性と平等な立場で活動に参画できるよう、能力強化や仕組みづくりに取り組みます。
環境に配慮し、災害や気候変動にも適応できる農業技術の普及など、持続可能な農業を推進します。
各国での地域開発活動
ブルキナファソ
クブリ郡の4つの村で、ぜい弱な世帯を対象にした食料摂取と栄養の改善、協同組合支援、学校給食などの事業を実施。育成された事業の推進役が各事業を牽引するようになりました。