最初の自己紹介で、地元の食べ物や最近食べておいしかったものを紹介しあって打ち解けた
ハンガー・フリー・ワールドの青少年組織であるユース・エンディング・ハンガー(YEH)山梨のグループが、7月22日、都留文科大学で約20名の学生と飢餓について考えるロールプレイングゲームを行いました。
「ごはんRPG※」と名づけられたこのゲーム。手持ちのお金と食料が異なっている国のグループに分かれ、食料を売買してお金を増やすために行動します。先進国はもともとお金と食料が豊かにあり、交渉も有利に進められるため、開発途上国との格差が開いていきます。しかし、先進国にも自然災害や食料ロス・廃棄による損失などのリスクがあり、簡単にはお金を増やせません。また、開発途上国には寄付による挽回のチャンスがあります。参加者たちは、お金を増やすというこのゲームを通じて、世界の現状を疑似体験できるようになっています。
YEH山梨が、ゲームを企画してから実施までわずか1ヵ月でしたが、テストを繰り返して完成させました。その甲斐あって、参加者は真剣勝負でゲームに熱中。「魚を買うからこちらのお米を買ってほしい」など、少しでも有利になるよう取引に知恵を絞っていました。ゲームを進めるうちに参加者たちは、「貿易の主導権は先進国が握っている」「先進国目線の援助が正しいとは限らない」「お金・知識・食べものに格差があることを実感した」など世界が抱える矛盾を体感。新たな気づきを得て、自分の生活と飢餓とのつながりを改めて考えたようでした。
今後はさらにゲームを改善し、より多くの人に楽しみながら飢餓について考えてもらう機会を提供していく予定です。
国ごとに作戦会議
小道具のお札。デザインにもこだわった
参加した方のコメント
説明や感想を聞くなかで、日本はとても恵まれていること、一方的な援助だけではダメなことがわかった。
運営スタッフさんの優しい対応に心暖まりました。またこういったイベントがあれば、ぜひ参加したいです。テスト・レポート期間の息抜きになると同時に、飢餓への関心が深まりました。
今回のイベントは、YEH山梨独自のイベントを行いたいという、みんなの気持ちが一つになり、協力しあって実現できました。日程が決まったのが1ヵ月前で、かなり急ピッチでしたが、みんなで団結して最後まで気を抜かずに準備しました。当日も何度もスタッフの仕事を確認し、ゲームがスムーズに進行できるようアドバイスし合いました。参加者のみなさんが、こちらが思っていた以上にいろいろと学び取ってくれたので、とてもうれしいです。