
HFWウガンダ支部の職員が、完成した井戸を住民たちへ引き渡します
井戸建設・管理研修
2011年度、活動するトゥンバリ・ルウェンウェデ区のカンブグ村、ガンバ村で井戸1基ずつを建設しました。ワキソ県北部にある同区は、1980年代の内戦でインフラの大半が破壊された地域。井戸建設の責任を負う地方自治体の財政は乏しく、安全な飲料水を提供できる井戸の数は、増加する人口に追い付けない状態で、HFWはこれまで各村に少なくとも1基ずつの井戸を建設してきました。
新たな2基の井戸の建設で、2つの村で合わせて約125世帯1250名が安全な飲料水を得られるようになり、同区の安全な飲料水の普及率は65%から70%に上昇しました。村の住民に対しては、井戸の使い方や、衛生的な生活習慣の大切さを啓発する研修も実施しています。
カンブグ村の住民によると、井戸ができる前は、やむを得ず池の水などを飲むこともあり、子どもは毎週、大人でも月1回くらい下痢や腸チフスにかかっていました。しかし現在は、子どもは多くても2~3ヵ月に1回、大人はほとんどお腹をこわすことがなくなりました。
井戸の建設にあたっては、住民たちも土地の寄贈や、建設作業員への食事の提供などで貢献。井戸の管理規則も住民たちで話し合って決め、乾季には1日の使用時間を制限するなど、井戸を持続的に使えるよう努めています。(ウガンダ支部 開発担当補佐:チドゥ・ゴンザガ)
※カンブグ村の井戸は日立ボランティア支援プログラム「大きくなる樹」、ガンバ村の井戸はりー・ジャパン株式会社「ウガンダ・オーガニック・コットン・プロジェクト」のご支援により建設されました。
カンブグ村の井戸。安全な飲料水が住民たちの健康を守ります
井戸ができる前は、汚れた泉の水を飲むことも
Message from Uganda
井戸を良好な状態に保つのは住民みんなの責任です。井戸管理委員長として、みんなの協力を求めます。井戸をしっかりと管理し、故障した際の修理代として貯蓄することを決めた1世帯当たり月500シリング(約15円)をみんなが支払うよう責任を持ちます。
カナクリャ・マーティンさん(63歳、ガンバ村 井戸管理委員長)