新型コロナウイルス感染症対策中の活動 : 飢餓のない世界を創る国際協力NGO ハンガー・フリー・ワールド HUNGER FREE WORLD     

活動レポート ニュース&トピックス

2020.08.29 ニュース&トピックス

新型コロナウイルス感染症対策中の活動

       

バングラデシュYEHが実施したオンラインキャンペーン

「持続可能な開発目標(SDGs)」の浸透によって、SDGsが誓った「誰一人取り残さない」世界の実現という考えは広がりを見せてきました。しかし、災害や混乱は、いつでも社会的に弱い立場にいる人々に最も深刻な被害を与えます。
この新型コロナウイルス感染が拡大する中、栄養が足りておらず体力が弱い、病院になかなか行けない、経済活動の停滞の影響が直撃するというような人々が、HFWの活動地で暮らしています。
当団体はこのような時だからこそ、「誰一人取り残さない」という誓いを胸に強く持ち、感染拡大に配慮しながらも支援を継続する道を模索してまいります。

外出禁止措置や学校閉鎖などによって、今期予定していた事業のいくつかは変更や延期を余儀なくさせられました。そんななかでも各支部では感染症対策を万全にして実施したり、携帯電話アプリなどを使ったオンラインに変更したりするなど、状況に対応しながら、その時できる限りの活動を実施しています。

●バングラデシュ:オンラインでキャンペーンを実施

YEHが中心になり、フードロスの解消を呼びかけるキャンペーンをオンラインで実施。免疫力を強化する食物などの情報も盛り込み、2万9640人に閲覧され、3005人から「いいね」等の反応を得ました。5月には緊急食料支援を実施しました。

感染者30万6794人、死亡者4174人、快復19万6836 人(8/29現在)
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●ベナン:分散、手洗い、マスク着用など対策を講じて事業を実施

“三密”を避ける工夫をし、手洗いやマスク着用をしたうえで研修や啓発集会を実施。ラジオも継発に活用しました。地方自治体に対し作物の盗難対策や高品質の種子の供給を求める提案書も提出しました。

感染者2145 人、死亡者40人、快復1738 人(8/29現在)
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●ブルキナファソ:感染防止を呼び掛ける看板を設置

看板広告を制作し、啓発集会はラジオ活用やチラシ配布のみなどに変更。2018年にHFWの働きかけで円滑に運営されるようになった食料備蓄庫は、備蓄食料が完売するなど、地域住民への食料供給に役立ち、コロナ禍でも食料不安を予防することに貢献しました。

感染者1352人、死亡者55人、快復1058人(8/29現在)
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●ウガンダ:厳しい外出禁止措置により事業は延期。情報収集に努める

早い時期からの厳しい外出禁止措置により、事業は休止。その間、感染症の影響や今後の対策などについて情報収集に徹しました。休止していた事業は規制が緩和された6月初旬から再開しています。

感染者2756人、死亡者28人、快復1288人(8/29現在)
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※感染者等データ出典:https://www.worldometers.info/coronavirus/

 

アフリカの感染者数が低く抑えられている理由として、いくつかの要因が挙げられている。ひとつには、アフリカはこれまでエボラ出血熱をはじめ数々の感染症にさらされており、その経験から早めに対応できたということ、さらに為政者の権限が強く厳格な外出禁止令などで感染拡大を抑えたということ。一方で、検査体制が整ってないことからそもそも検出される感染者数が限られている、医療設備が十分でなく利用できないために新型コロナウイルス感染症と診断されない など。もともとぜい弱な立場の人々が多い地域だけに、健康と経済両面への打撃は数字以上に大きい。 


ご寄付でのご協力をお願いいたします。

寄付

ベナンでは感染症対策をとりながら活動を継続

ブルキナファソでは感染症対策を伝える看板を設置

ウガンダでは6月初旬に活動を再開