
キーパーソンを尊重しながら住民と対話を重ねる
新しい活動地としてガオンゴ郡のワルドゴ村とヴォセ村を選定したHFWブルキナファソでは、今年3月から両村にスタッフが入り、予備的な調査を始めました。
HFWでは、PRA/PAR(参加型農村調査/参加型アクションリサーチ)の手法を使って、住民自らが課題、問題点に気づき、自分たちの力で解決できるように支援しています。住民とともに活動を始めるにあたり、まず地域とHFWの間の「壁」を取り払い、住民の中に溶け込む必要がありました。
そこで、具体的な活動に入る前に、以下の目標を設定しました。
① 新たに活動を始める村の人々と良好な関係をつくり、HFWの活動を理解してもらう。
② 村における子どもの健康状態、住民の栄養状態、食料の安定的な供給、持続的な食料生産に関する現状と、その背景を理解する。
③ 保健衛生や生活の向上に影響を与えられる、村のオピニオンリーダー、キーパーソンを見つけ出し、その周囲の人間関係やグループの相関図を作成する。
そのためにHFWブルキナファソでは、スタッフを両村に派遣し、合わせて3週間ほど滞在しました。村の住民と食卓を囲み、仕事を手伝い、宗教などの行事にも参加して会話を重ねる中で、村の日常を体験し、お互いの理解を深めるよう努力を重ねました。
両村の住民も外部から来たHFWスタッフによる家庭訪問を快く受け入れてくれました。HFWブルキナファソ地域開発部門の事業マネジャーであるウエドラオゴ・ジョエルは、このことを新活動地の特筆すべき特徴とし、次のように話しています。
「住民たちはもてなしの心で私たちを受け入れ、調査にも積極的に参加してくれました。村が抱える重大な問題を解決してくれると、HFWに寄せる大きな期待を感じます」
住民の協力もあり、雨季に入る7月までに支援のベースとなる社会調査を完了できました。11月からは地域住民で構成されたチームによる地域の実態調査が本格的に行われます。
ワルドゴ村にある調剤薬局を視察
2村の住民には2、3地区ごとに集まってもらった
ガオンゴ郡庁舎前の広場
Messages from Burkina Faso
HFWは私たち地域住民との関係を築く過程で、行政や地域の長老などを尊重してくれました。一人ひとりの住民ともきちんとコミュニケーションを取って調査を進めてくれたことに感謝します。スタッフが長期にわたって村に滞在してくれたことで、開発事業の実現に向けた信頼関係が生まれたと感じています。
ワルドゴ村 村長