自国の食を紹介するYEH海外メンバー。普段あまりなじみのない国々の食文化について、参加者はみな興味津々で耳を傾けていた
8/27(火)、東京ボランティア・市民活動センターにて、「世界食料デー」月間プレイベント「アジア・アフリカの大学生と一緒に考える『食』の未来」を開催。このプレイベントは、10月1~31日の「世界食料デー」月間に先立って、世界や日本が抱える食料問題を知り、解決のための行動を一緒に考えるためにHFWが企画しました。バングラデシュ、ベナン、ブルキナファソ、ウガンダ各支部の青少年組織ユース・エンディング・ハンガー(YEH)のメンバーである大学生が、日本のYEHメンバーそして栄養士をめざしている大学生と交流し、より良い「食」の未来のためにできることを話し合いました。
最初に海外メンバー4名、そして日本メンバーがそれぞれ自分たちの国の食文化や食にまつわる問題について報告しました。その後、海外メンバーを一人ずつ含む各グループで与えられたテーマについてディスカッション。最初のテーマは「2050年の未来の食はどうなるか」。2050年前後は、人口の増加や世界の漁場が崩壊するかもしれないという仮説から、未来の食料供給の節目となる年。参加者からは、「生活スタイルの多様化で、一人で食事する人が多くなるのでは?」「今より食料供給が減り、食べ物があるところにはたくさん集まるが、ないところはますます厳しい状況になると思う」といった鋭い意見が数多く出され、みな今一度食料問題に真剣に向き合った様子でした。一方、「2050年の理想の食とは何か」については、和気あいあいとした雰囲気のなか「お母さんの手料理をずっと食べていたい」「自給自足の生活をしてみたい」「世界中の人が栄養のある食事をできるようになって欲しい」などの声が。最後に「未来の食が理想の食になるために私たちができること」を考え、「食の現状について周りの人々に伝えてゆくべきだと思う」「自国の政策が変わるように働きかけていきたい」などと語ってくれました。
今回のイベントは、日本語・英語・フランス語が飛び交い国際色豊か。背景が違うすべての国の意見が聞けるように、グループのメンバーを途中で変更する、ディスカッションする時は模造紙に絵を描いて自分の意見を伝えるといった工夫がありました。3時間に及んだイベントの終了後には、海外メンバー・日本メンバー共にとても充実した表情でした。
イラストで自分たちの考えを表現したので、言語の違うメンバーにも伝わりやすかった
ディスカッションの内容を発表するメンバーたち。海外メンバーも積極的に自分の意見を主張したり、補足したりしていた
参加した方のコメント
栄養士を目指す者として、海外の食料事情を聞き、意見をシェアすることができてよかったです。栄養教育だけでなく農業などについても学んでゆかなければならないのだと気づき、視野が広がりました。
一人暮らしであることにも関係がありますが、食事をひとりで摂ったり、でき合いのものを食べたりする機会が多くなっていることに気づきました。食べられることの喜びを改めてかみしめて、廃棄のない食生活を送りたいと思います。
2050年の食卓を考えると、食料事情についてもっともっと発信して行動を続けなければと思いました。そのため、世界食料デーは食について考え、知り、動くとてもいいきっかけとなると思います。