
ユーカリの苗を受け取り、植林研修を受ける男性たち
植林
当初、女性たちを対象に始まった植林事業ですが、意欲的な住民たちの要望に応え、現在では男性たちも事業に参加できるようにしています。女性には、果実の手入れが必要でも、販売する以外に家族で食せる果樹が人気で、男性にはより現金収入に直結したユーカリが人気とのこと。他の建材となる木と比べ、ユーカリは成長が早く、3~5年で収入を得ることができます。
ユーカリの植林が始まったのは2009年度。順調に育てば、3年で電柱用として1本2000シリング(約65円)、5年たてば工事の足場用などの建築資材として1本8万~10万シリング(約2600~3300円)で売ることができます。3年目には少しだけ売って、残った木を大きく育てる計画を立てている人もいます。なかには、HFWから配布された苗木に加え、自ら種から苗木を育てたり、購入して植える住民も。多くの住民が「得た収入で、子どもにいい教育を受けさせたい」と話しています。
一方で植林事業には、シロアリの被害やウィルス性の病気で、せっかく植えた木が枯れてしまう問題もよく起きています。しかし、治療できるケースもあるので、早まって切らないようHFW職員がアドバイスし、国の森林庁と協力して対処方も研究しています。
開始から5年が経った植林。2011年度は天候不順の影響で苗の配布が遅れていましたが、2012年2月後半には雨季に入り、ユーカリのほかオレンジ、マンゴー、アボカドなど果樹の苗、約37万本の配布を行っています。(ウガンダ支部事務局長:バッテ・フレドリック)
3年間で大きく成長したユーカリの林
新たに苗を植える男性