専門家の指導を受けたHFW職員のチドゥとステラが、各井戸から水を採取。政府機関に分析を依頼しました
井戸建設・管理研修
活動するワキソ県3区で、10基の井戸の水質検査と修理を行いました。
HFWは2002年にウガンダで活動を始めてから69基の井戸を支援してきました。2002年時点では、2000~3000名にひとつの井戸しかなかったため、井戸水ではなく池の水を使う人も多くいましたが、現在は250名にひとつの井戸ができ、ほとんどの人が井戸を使えるように。汚い水が原因の皮膚病や下痢がかなり減りました。しかし、最初に支援した井戸は建設から10年を超えます。建設当初は水質に問題がなくても、長年使用していると質が落ちることがあるので、今回、一番古い井戸を検査してみることにしました。
2012年8月、私チドゥ・ゴンザガと、同僚のステラ・ナルボワが、各井戸から水を採取し、政府機関に分析を依頼。12月には検査結果が出ました。すると驚いたことに、すべての井戸水で水質が悪化していました。国立大学の専門家に相談のうえ、錆びた鉄パイプをプラスチック製のものに交換するなどの対応をしました。幸いにも、住民のみなさんに大きな健康被害はありませんでしたが、今後は、より安全な水を使ってもらえます。
実はウガンダでは、多くの地方自治体やNGOが井戸をつくっているものの、建設後に水質検査や修理を行うことは、まずありません。そのため、今回の調査に協力してくれたワキソ県も、HFWの検査に強い関心を持ってくれています。今後HFWは、県に対して検査結果を報告するとともに、県が建設した井戸の水質調査もぜひ行ってほしいと提案する予定です。
またHFWとしても引き続き、これまで支援してきた井戸の検査を行っていきます。
(ウガンダ支部 開発担当補佐:チドゥ・ゴンザガ)
業者に頼んで井戸の地上部分を修理。密閉を厳重にし、雨水が流れ込んで水が微生物に汚染されることを防ぎます
検査と修理が終わった井戸の掃除をし、芝生を植える住民たち。自分たちで井戸を守っていきます
Message from Uganda
ムテビ・ロナルドさん(32歳・カブンバ区ナマワタ村)
HFWからの提案で、井戸管理委員を選出しなおしました。私も選ばれた一人です。
子どもたちが井戸で遊んでしまうことが故障の主な原因なので、しっかり見張りたいと思います。またHFWが行ってくれた井戸管理の研修を復習し、他の委員と一緒に責任を果たします。そうして、次の世代になっても、この井戸をずっと使えるよう守っていきます
新井戸管理委員長ムワンジェ・ロニーさん(27歳・カブンバ区カブンバ村)