4名の有力大統領候補者に「食料への権利」を憲法に含めると国民に約束してもらうため表敬訪問と記者会見を実施 : 飢餓のない世界を創る国際協力NGO ハンガー・フリー・ワールド HUNGER FREE WORLD     

活動レポート ブルキナファソ

2020.11.16 ブルキナファソ

4名の有力大統領候補者に「食料への権利」を憲法に含めると国民に約束してもらうため表敬訪問と記者会見を実施

「モワ・プレジドン」キャンペーンについての記者会見の様子。左から2人目がHFWブルキナファソ、アドボカシー担当のフレデリック

11月22日に大統領選を控えているブルキナファソ。これまで「食料への権利」を憲法に明記するアドボカシーに取り組んでいるハンガー・フリー・ワールド(HFW)も正念場を迎えています。

HFWは、栄養・食料安全保障記者クラブや議員連盟、他のNGOに働きかけて「『食料への権利』推進連合」を2017年から2018年にかけて結成しました。現政権が憲法改正を目指すと表明して以来、「食料への権利」を憲法の条文に含めてもらうためのキャンペーンを展開。その結果、「食料への権利」を明記した憲法草案が作られました。その後は、新憲法に伴う関連法の法制化や予算編成のロードマップ作りに取り組んできました。

しかし、憲法改正の国民投票の前に大統領選挙が行われることになり、軌道修正を余儀なくされました。今、「『食料への権利』推進連合」と共に、前フランス大統領が2012年の大統領選挙で使って大きな反響を呼んだ「モワ・プレジドン(私、大統領は)」をスローガンに採用し、アドボカシーを展開しています。10月9日には、「モワ・プレジドン」キャンペーンについての記者発表を開催。メディアに今回の大統領選挙が「食料への権利」の観点からも注目すべき機会であることを呼びかけました。

そして、HFWは4名の有力大統領候補者を個別で訪問し、同行したメディアを通して「食料への権利」の憲法条文化を政策の優先事項にすることを国民に約束してもらうキャンペーンを継続しています。

例えば、その中のひとり、エディ・コンボイゴ大統領候補者の代理人との表敬訪問に同行したメディアは、同代理人が「私たちの候補は、『食料への権利』の憲法条文化の実現を喜んで政策の優先事項とすることでしょう」と明言し、「当選した暁には、『食料への権利』が正式に憲法に条文化されるために栄養・食料安全保障記者クラブを頼りにしています」と連合へ協力を求めたと報じました。

大統領選以降も、憲法に「食料への権利」を明文化し、その後具体的な法律の策定、予算化についても働きかけ続けることが重要です。ブルキナファソ政府が自国民の「食料への権利」の保障に責任を持ち、その責任を果たすことで国民の「食料への権利」が実現するように、HFWは省庁や他のNGOなどと連携をとりながら活動していきます。

「モワ・プレジデント」キャンペーンについての記者会見の様子。テレビ、ラジオを含めたメディアが出席した

ブルキナファソの最新レポート