最近成立した「食品ロス削減推進法」についても紹介。広報を工夫して横浜市民に食品ロス削減を呼びかけていることを伝える江口さん
7月13日、パシフィコ横浜で、「世界食料デー」月間2019プレイベント“食べる、を考える1日。横浜から始める、暮らしから始める。ユースによる世界の変え方”(「世界食料デー」月間2019、横浜市資源循環局共催)を開催しました。若者を対象に、10月の「世界食料デー」月間に向けて、飢餓や食料問題の解決のために何ができるのか、考えてもらいました。
この日、高校生9名や大学生13名、専門学生2名の計24名が参加。ユースの社会参画の専門家である鈴木洋一さん(Wake Up Japan代表理事/NPO法人フリー・ザ・チルドレン・ジャパン ユース・エンゲージメント アドバイザー)が司会し、2人1組でお互いを知る質問をし合ったあと和やかな雰囲気で始まりました。最初に、国連食糧農業機関(FAO)駐日連絡事務所の田村萌々花さんが世界の食料問題の現状とFAOの活動を紹介。次に、横浜市資源循環局の江口洋人さんが横浜における食品ロスの現状と削減に向けた取り組みについて伝えました。学生によるパネルディスカッションでは「みんなで考える食と暮らし」をテーマに、清泉女子大学ハンガーバンケットチーム元代表でYEH東京を再開させた由井七菜佳さん、YEH山梨の副代表の坂上大河さん、“食” を見つめ直したことをきっかけに自然界ラッパーという名称で活動する高瀬美欧さんが登壇。司会者からの「食に取り組む理由は?」「周囲に働きかける際に難しいと感じることは?」などという質問を受けて語り合いました。続いて、世界の食の格差を体験してもらうワークショップ「オックスファム・ハンガーバンケット」(実施 CHANGEネットワーク)を実施。「普段は意識しないが、格差が見える化されたことで実感した」という感想が出ました。
そのあと、コンサルティング会社で企業経営へのサステナビリティ(持続可能性)やSDGsの統合について支援する山田太雲さんが、日本でSDGsを推進するときに必要な視点と課題について紹介。そして最後に事務局を務めるHFW職員儘田が、「世界食料デー」月間について説明。身近なことからできることを呼びかけました。参加者はグループごとに活発にアイデアを出し合いました。
質疑応答の時間は、登壇者への鋭い質問も出て、参加者たちは熱心に学び、自分たちが次にどう行動したらいいのか、考える機会になりました。
左から、食をテーマにした自作の歌を紹介した高瀬さん。問題意識を掘り下げられる場づくりを行ってきた由井さん。教育の場でワークショップを広めたいという坂上さん
登壇者の話に触発され、またグループ内で話し合ったことが刺激になり、参加者たちからは行動のためのさまざまなアイデアが出た
参加者の声
食品ロスというと大きな問題だと思っていましたが、小さな活動から社会を動かすことも可能だと、考え方が変わりました。ゼミで発表する機会があるので、今日の活動について扱いたいと思いました。
(大学生)
食料問題は社会の一員として私たちが考えるべき問題であり、まず知ることから始めてもよいことがわかりました。一人の力では変えることが難しいけど、少しでも変えようという意識が、社会を変えることにつながるのだと思いました。
(高校生)
まず自分が小さいことでも行動してみて、それを友達、家族へ広げていけば、その家族も広げてくれるのかなと思います。
(高校生)