TICADサイドイベントを共催。海外の活動メンバーが日本の人々に現地の活動を伝え、飢餓や児童労働についての理解を深めてもらいました : 飢餓のない世界を創る国際協力NGO ハンガー・フリー・ワールド HUNGER FREE WORLD     

活動レポート 日本

2019.10.01 日本

TICADサイドイベントを共催。海外の活動メンバーが日本の人々に現地の活動を伝え、飢餓や児童労働についての理解を深めてもらいました

   

平日の午後の時間帯だったが、学生や社会人など約70名が参加

827日、児童労働ネットワーク(CL-net)との共催で、TICADサイドイベント「西アフリカにおける子ども・若者の権利実現のためのNGOと政府の連携」を開催しましたこのイベントは、YEHメンバーに国際的な会議の場で発言する経験と能力を身につけてもらうとともに、現地で活動する若者が自ら話すことで、国際協力に従事する人々に飢餓を生み出すしくみを変えるよう働きかけ、同時に参加者がより深く飢餓について考え解決のための行動を起こすきっかけにしてもらうことを目的にしています。 

第一部は、YEHベナンのダレーン・エスター・ビセットンとYEHブルキナファソのマディーナ・ゲラルディーン・セグエダが登壇。HFWの米良がモデレーターとなり、YEH2人に現地の食料をめぐる課題やそれを解決するための活動について紹介しました(発言内容は下記) 

第二部は、CL-netが担当。ACEの近藤光さんがモデレーターを務め、ガーナでの活動を動画で紹介したあと、ガーナのNGOであるCRADA事務局長ナナ・ブレンポンさん、活動地リーダーのナナ・クワベナ・アクワ2世さんが登壇。児童労働に頼らなくてもいいようにカカオ農園運営能力を強化し、学校をつくって子どもたちの就学支援を行ったことが児童労働撤廃につながっていると話されました。 

 最後に、国連食糧農業機関(FAO)のデイビッド・ピリ氏から「FAOの使命は飢餓の解決。HFWの若者のがんばりに感銘を受けた。また、FAOは児童労働を問題視しており、農業で児童労働がゼロになるように活動している。発表にあった子どもの教育は、親への波及効果が期待でき、とても重要である」とコメントをいただきました。 

YEHの2人は、この後のサイドイベントでも発言する機会を得、「さまざまな支援を言葉で約束するだけでなく、実行に移してほしい」と訴えました。国際協力関係者に若者の声を届ける機会につながりました。 

HFW米良の質問に答える形で現地の様子を伝えるダレーン(中央)とマディーナ(右)

CL-netではACEの近藤さん、ナナ・ブレンポンさん(左)、活動地リーダーのナナ・クワベナ・アクワ2世さん(右)がガーナの取り組みについて伝えた

「アフリカでは人口の約20%が飢餓に苦しんでいる」と語るFAOのデイビッド・ピリさん

YEHの発言概要

ベナンでは販売価格の高いパイナップルや綿花などを多く作るようになったため、自分たちの食料であるミレットや大豆、トウモロコシが作られなくなり、食料が確保できなくなっています。そこで同世代の若者たちに地域に元々根づいていた栄養のある作物を作るよう啓発活動を行ってます。若者たちの見本になるよう自分たちで農作物を栽培していて、付加価値をつけた加工品の販売もしています。そうやって「農業は格好いいことなんだよ」と発信し、より多くの若者が農業に携わり食料を生産できるように促しています。 

ダレーン・エスター・ビセットン(YHEベナン代表)

ブルキナファソでは、大人でも栄養のある食事とは何かを知らないで、そこにあるものを食べている人が多いのです私たちは演劇やダンス、ラジオなどで、栄養の大切さについて伝えています演劇ではコメディアンを呼んで多くの人々に楽しみながら学んでもらえるように工夫しています。また、ブルキナファソでは憲法が改正される予定なので、食料への権利が憲法に記載されるように、有力者に働きかけたり、「食料への権利」の大切さを伝えるチラシを多くの人に配ったりしています。

マディーナ・ゲラルディーン・セグエダ(YEHブルキナファソ代表)

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