飢餓がなくならないのには、様々な原因があることを実感
12月4日、東京・武蔵野市の成蹊大学で行われた「みんなで知ろう飢餓について」で国内事業担当の職員 儘田由香が講演。同大学の学生ボランティア本部Uni.が主催した講演会には学生など19名が参加し、世界の飢餓の現状を知り、解決に向けての企画案を考えるグループワークなどを行いました。
講演ではまず、ハンガー・フリー・ワールドが解決しようと取り組む慢性的飢餓と飢饉の違いや、世界では十分な食料が生産されているにもかかわらず、飢餓が終わらない現状について説明。さっそく、参加者たちが熱心にメモをとる姿が見られました。続いて、なぜ飢餓が終わらないのかを考えるグループワーク。さらに、その原因のひとつとしてあがった食料ロス・廃棄がなぜ起こるのか、意見を出し合いました。各グループからは、自分の体験も踏まえながら、食べ残しや賞味期限切れで多くの食料が捨てられていること、主に開発途上国で食材の加工や保存の技術不足、インフラ不整備によって食料が無駄になっていることなど、多くの意見が出て、発表する模造紙はいっぱいになっていました。
最後には、食料ロス・廃棄を減らすための企画案を一人ずつ発表。「自分たちで野菜を育て、食べ物の大切さを知ってもらう」「見栄えが悪いからと売られていなかった野菜も、訳あり商品として売れる販売所をつくる」といった企画から、「飲食店に完売を義務づける」「コンビニの期限切れ食品廃棄の現場で飢餓問題を訴える」という個性的な案も。身近な問題である食料廃棄について考えることで、参加者たちはそれぞれに、私たちの食生活と世界の飢餓のつながりを知るきっかけとなったようです。(2012.01.23)
各グループの発表に、真剣に耳を傾ける参加者たち
参加した方のコメント
飢餓で亡くなる子どもが12秒に1人ということに驚きました。すぐには解決できない問題だと思いますが、食べ残しを減らしたり、買いすぎないことなど、できることから始めていきたいと思います。
飢餓の原因が思っていたよりも、いろいろあることを知って勉強になりました。
日本の食料廃棄の多さを知り、自分たちの食生活について考えさせられました。最後の企画案発表では、それぞれの考えがあり、とても刺激を受けました。