現場の視点からMDGsについて講演するHFW職員西岡
7月21日、世界の貧困問題解決に取り組むNGOネットワーク「動く→動かす」主催の「スタンド・アップ カフェ」が東京・高田馬場で開催されました。このイベントの目的は、ミレニアム開発目標(MDGs)の現状と、貧困問題の解決を目指しているNGOの取り組みを紹介すること。全9回シリーズの2回目にあたるこの日は、20名が参加し、飢餓と先進国の密接な関わりについて、お茶やお菓子を囲んでざっくばらんにお話ししました。
今回のテーマは、MDGs目標1「とてつもない貧困と飢えをなくそう」。ハンガー・フリー・ワールド(HFW)バングラデシュ担当職員の西岡はるなが講師を担当しました。西岡は、貧困と飢えが他の全てのMDsの目標にかかわる非常に重要な問題であること、飢餓人口増加の原因の1つに先進国にも責任がある食料価格の高騰が挙げられることなどを解説。また現場での取り組みの紹介として、HFWがバングラデシュで有機農業を柱とした事業やジェンダー平等推進などを行っていることを説明しました。
講演後の質疑応答では、「現地では日本人職員だけで事業を展開しているのか?」「有機農業で近代農法より収穫が落ちていないか?」といった質問が挙がりました。それに対し、HFWでは各国で日本人駐在員を置かず、現地の職員が住民とともに事業を実施していること、有機農法でも収穫量は変わらず、値上がりが続く化学肥料や農薬などの経費を削減でき、貧困に苦しむ農家の家計を支えていることなどを説明。その後の座談会においても活発な意見交換が行われ、世界の飢餓の現状と日本の私たちとのつながりについての理解が深まったようです。
飢餓のない世界の実現のため、先進国の役割について話し合う