栄養の知識や調理法などを学んだあと、実際に作ってみた
乳幼児と母親の栄養改善
HFWは、栄養不良の住民が多い、ナッケデ区の40世帯66名の乳幼児と40名の母親に対し、栄養改善プロジェクトを2012年8月に開始しました。まず栄養価の高い野菜の種やサツマイモの苗を提供し、栽培方法の研修を実施。また、ヤギを30頭提供し、対象者とその家族はヤギの乳を飲めるようになりました。飼育研修で、ヤギ小屋の作り方やエサの栽培方法まで学んだ対象者は、住民だけで育てることができるようになっています。野菜の収穫が始まると、特に甘いニンジンやグーズベリーは子どもたちに大人気。おやつにニンジンをかじる子が大勢みられるようになりました。
また、2013年2月には、母親に向けて調理ワークショップも開催しました。2012年度に実施した栄養調査により、住民が栄養について学ぶ機会があまりないことが、栄養不良率が高い原因の一つと特定されたためです。特に乳幼児の食事については、離乳の時期が早すぎること、また、消化器が未熟であるのに、大人と同じ料理を小分けにせずに1日1~2回で食べさせており、栄養の吸収が不十分であることがわかりました。 そのためワークショップでは、食品の栄養素とその働き、適切な離乳時期や離乳食づくりのポイントを、農林牧畜水産省の栄養専門家が説明。また、生後6ヵ月から5歳までの年齢に合わせたメニューを、家で栽培している作物や地元で手に入りやすい食材を使い、実際に調理して学びました。
今回はウガンダ支部では初めての栄養改善事業のため、少ない世帯を対象としました。しかし、対象となった乳幼児の体重が健康的に増えており、短期間でも成果が上がっていることから、他の活動地域にも広める予定です。
トウモロコシをベースに、ヤギ乳を加えて作ったお粥をパクリ。食欲もすすみます
栄養価の高い野菜、豆、果物で作ったメニュー
Message from Uganda
ヤギの乳がおいしいと、子どもたちがせがんできます。そのため、毎日乳搾りをするのが親としての責任となりました。本当にすばらしいです!
ナルクワゴ・ローズさん
娘が4ヵ月の時に離乳して固形食を与え始めましたが、6ヵ月までは母乳だけで育てるほうがよいということを知りました。それに、小さい子どもには肉を細かく切ったり、豆の皮を取り除いたりしないと消化に悪いことなど、適切な食事のさせ方も学びました
ザウェッデ・ルースさん
ナルベガ・ラシガさん