藪を切り払い、これから種まき
養鶏・トウモロコシ栽培
ウガンダは、温暖な気候に恵まれ、農業に適した国です。しかし、活動地のワキソ県ナッケデ区には、農器具や種などを購入する資金が足りないため、土地を開墾できずにいる貧しい住民が多くいます。また、鶏や豚を飼育している家庭もありますが、伝統的な飼育方法に頼り、予防接種なども行われておらず、充分な収入につながらない状況があります。適切な飼育方法や、種などの農業資材があれば、貧しい農民も自立できるはず。
この事業に参加した家庭は、ナッケデ区4ヵ村から選ばれた各村10世帯、合計40世帯。住民の大半を小規模経営の貧しい農民が占める同地区。事業には、内戦やHIV/エイズで夫に先立たれ一人で子どもを育てる女性や、両親を失った孫を育てているお年寄りなどが参加しています。
まず、各村10世帯のグループを結成。そのなかから5名の代表メンバーを選出。農業と養鶏の技術研修を受けた代表メンバーが、村に帰ってグループの仲間を指導しました。
4月上旬には、各世帯が藪を切り払って畑を作り、トウモロコシの種をまきました。種まき当初は例年より雨が少なく、発芽が心配されたものの、その後は順調に育ちました。また、各世帯がトウモロコシ栽培で得られるフスマ(精製した後に残る皮)を使って養鶏を行なえるよう、予防接種を済ませた地鶏を配布しました。
これまでHFWによって井戸・学校建設事業とHIV/エイズ啓発事業が行なわれてきた同地区。収入創出に直接つながる事業の実施は、今回が初めてです。この事業の成果として、収入向上だけではなく、収穫物を口にできることで住民の栄養状態が改善されることも期待されています。
配られたトウモロコシの種を、大事そうに抱える女性
Message from Uganda
女性だというだけで、これまで地域の活動に参加する機会が少なく、行政サービスを受けられないこともありました。HFWの活動では女性でも不利な立場に置かれないので、とてもうれしいです。私のように一家の唯一の稼ぎ手という大きな責任を負った女性は大勢います。日本の支援者の皆さんに感謝しています。
ナカグワ・テオピスタさん キココ村住民