【事務局長会議2012】バングラデシュの車窓から

2012年05月18日

【事務局長会議2012】バングラデシュの車窓から朝5時、まだ辺りの暗いうちにボダ事務所に別れを告げてソイドプール駅へ。今日は、もうひとつの地方事務所があるカリガンジに向け、約9時間の鉄道の旅です。7時30分発予定の電車がなんと7時40分に出るという優良ぶり!(バングラデシュでは、2時間、3時間遅れも珍しくありません)

車窓の景色を眺めながらソメさんが言うことには、「列車から見ていると、行けども行けども稲の実った田んぼや、野菜が育つ畑が続いている。こんなに食べ物が育っているのに、どうしてこの国には飢餓があるんだろう。分配の問題なんだろうか」。ブルキナファソは国土のほとんどで砂漠化が進む乾燥地帯で、見渡す限り何も生えていないことが珍しくないそう。ファトゥも同様に不思議に思ったそうです。一方でミトンは、「ウガンダは、バングラデシュの5倍ぐらい広いのに人口は少なく、土地も肥沃だと思う。それなのにどうして飢餓があるのか?」と疑問に思っていたとのこと。

環境や政治・経済の背景が全く異なる国から見れば、お互いの飢餓の状況が不思議に思えるのも当たり前かもしれません。この会議中、各国の事務局長たちが、自分の国とほかの国の違いや共通点を見つけ、飢餓の多様な原因について考えを深めたり意見交換をしたりして、それぞれの国の活動に活かすことができればと考えています。

本部バングラデシュ支部担当職員:西岡はるな

【事務局長会議2012】ゼロポイントを満喫

2012年05月17日

【事務局長会議2012】ゼロポイントを満喫ボダ最終日となった今日の午後は、少し仕事を離れて観光ということで、インドとの国境地帯ゼロポイントと呼ばれる場所まで行くことに。道中いたる所でトウガラシやお米を道に干している風景に出会いました。バングラデシュの農村部ではよくある光景だそうですが、そのせいで歩行者や自転車が歩道をはみ出して行き交い、さらに車がそれを避けようと走るのでヒヤヒヤでした。ゼロポイントは、現地職員でさえ初めて来たということでみんな大はしゃぎ。

その後、カジ&カジ紅茶農園へ。ここの紅茶は100%オーガニックで、国内のみならず中東・アジア諸国にも輸出され、親しまれているといいます。この農園はインドとの国境に接しており、すぐ隣のインド領内には、インドの会社が経営する紅茶畑が広がっていますが、そちらはオーガニックではないそう。葉を比べてみると、オーガニックの葉の方が大きく青々としているのは一目瞭然! オーガニックの力を目の当たりにしました。園内を散策した後は、農園内のゲストルームでミシュティという伝統的な甘いお菓子と一緒に紅茶をいただきました。

ところでボダ滞在も終盤に差しかかり、少し気になることが。滞在中の食事は、主にHFWの事業で生産した食材を使ってくれていました。そして、夕食の5回に4回は、鶏肉とタマゴが登場。毎食とてもおいしくいただいているのですが、到着した頃と比べて養鶏場のニワトリが激減してタマゴの数も減っているのでは……と心配しているのは、きっと私だけではないはずです。

ブルキナファソ支部事務局長:モリース・ソメ

【事務局長会議2012】堆肥づくりを体験

2012年05月17日

堆肥づくりを見学ボダでの視察最後の日は、「ぼかし」と呼ばれる堆肥づくりを見学しました。日本の専門家から習った技術と、地域の素材を融合させてできた堆肥づくり。見学をさせてもらった農家では、それがさらに親から子へ受け継がれており、とても素晴らしいと思いました。お父さんは「ぼかしバイ(ぼかしおじさん)」の愛称で呼ばれ、地域の若者にも技術を伝えているそうです。技術を自分の中にだけ留めておくのではなく、共有して一緒に地域を良くしていきたいという心意気は、ブルキナファソでも見習いたいと思いました。私も堆肥づくりを体験しましたが、とても力のいる作業でした。

ミミズを使った堆肥づくりも見せてもらいました。素材となるミミズ、牛糞、バナナの幹はブルキナファソでも手に入りますが、カギは湿度の維持です。年間通して湿度の高いバングラデシュに対し、ブルキナファソは乾季には湿度が20%以下になります。堆肥が適応するかどうか、まずは湿度が高い雨季に試してみたいと思います。

その後は、栄養改善事業の調理ワークショップを見学。この日のメニューは、チャパティと野菜スープでした。地元で手に入る食材を使うことは、ブルキナファソの事業と共通しています。火を通しすぎたり、調理時間によっては栄養素が失われてしまうということは初耳だったので、自国でも広められないかと考えています。

ブルキナファソ支部事務局長:モリース・ソメ

【事務局長会議2012】他の事務局長から学ぶこと

2012年05月16日

【事務局長会議2012】他の事務局長から学ぶこと今日の会議では、重要な学びがありました。ベナン支部とウガンダ支部で行っている、住民を事業の推進役として育て、HFW撤退後も事業が持続できるようにする仕組みについて、時間をとって説明してもらえたからです。バングラデシュ支部でも今年以降、この仕組みを取り入れようと検討しています。実際に経験ある支部から、具体的な選定方法や研修内容、謝金や契約といった細かい点まで聞け、とても参考になりました。

また、HFWとして青少年育成の今後の戦略をどうするか、という話し合いも有意義でした。若者たちは国の将来を担っていく未来の希望。HFWが青少年組織ユース・エンディング・ハンガー(YEH)の活動をどのように支援していくのか、共通認識を持てたのは大変良いことでした。

ここまで、村の視察はまだ1日しか実施していませんが、すでにほかの事務局長の長所を見つけることができました。ソメさんはいつも、住民や地方事務所職員への感謝を言葉と態度で示し、フレンドリーに話しかけています。ファトゥはとてもオープンで、住民と一緒に踊ったりと人との垣根が低く、また女性の事務局長ということで、職員や住民たちに女性のリーダーシップを示してくれています。フレッドは私と違って(笑)論理的に考えられる人なので、質問の仕方や着眼点に「そういう考え方があったか」と毎回感心させられています。

バングラデシュ支部事務局長:アタウル・ラーマン・ミトン

【事務局長会議2012】新たな中長期計画を

2012年05月15日

【事務局長会議2012】新たな中長期計画を今日は事務局長会議で一番の山場、HFWの新しい中長期計画の策定です。2010年の会議で2015年までの計画を策定したのですが、いざ取り組んでみると、目標や計画の数が膨大すぎて管理が追いつかないという結果に。解決策として今回、内容を絞り込んだ新計画が本部から提案されました。

内容がどう絞り込まれたのかを説明するために、目標や計画ひとつひとつを紙に書いて壁に貼り、みんなで確認。丸一日かかって、ようやく修正された新しい計画に合意しました。目標が絞り込まれたおかげで、ベナンに戻って支部の活動に反映させるのに、より現実的な計画が立てられそうです。部屋に閉じこもっての作業は疲れましたが、気持ちは晴れ晴れしています。

会議の合間には、シュニケトンパッシャラ小学校で行われている食育授業を見学しました。生徒たちがお米、野菜、果物などのカードを栄養素別に分け、間違って置かれたものは議論をして正しいグループに振り分け直すという授業でした。学校で習った栄養の知識を家でお母さんに伝え、率先して料理を手伝う子もいるそうで、小さい頃から「食」に関する知識を「育」むことの意義を感じました。

ベナン支部事務局長:ファトゥマトゥ・バトコ・ゾス

飢餓のない世界を創る国際協力NGO ハンガー・フリー・ワールドのプロフィイール

ハンガー・フリー・ワールド(HFW)は、アジア・アフリカで地域の住民と協力し、飢餓のない地域づくりを行っている国際協力NGOです。

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