
いち早くミミズ堆肥を使って、成功しているモルジナさん。化学肥料を買わなくてすむ分、家計に余裕ができました
持続可能な農業普及のための農業訓練センター
ハンガー・フリー・ワールド(HFW)が農家に提供している有機農業研修のうち、特に好評を得ているのが、肥料のつくり方。毎年、ボダ郡とカリガンジ郡で、それぞれ約200名が研修を受けています。
なかでもミミズ堆肥づくりは、女性でも手軽に始められると評判です。 必要な材料はバナナの茎とミミズ、落ち葉や牛フンです。バナナの茎はミミズの産卵場所で赤ちゃんミミズの大好物。落ち葉、牛フンと混ぜれば材料は完成。たくさんのミミズが生まれ、材料の分解を助けて質のいい堆肥ができます。
2012年4~6月には、ミミズ堆肥と、簡単な堆肥プラントのつくり方研修を実施。2郡4ヵ村から105名の女性たちが参加しました。堆肥プラントは、バングラデシュで一般的にトイレの土台に使われる「コンクリートの輪」を地面に埋めて、上にバナナの葉をかぶせるというもの。女性たちからは、身近に手に入る材料で簡単につくれると好評でした。 研修後は、それぞれの自宅で堆肥づくりを始めています。
Message from Bangladesh
近所の人から「ミミズ堆肥で土壌が豊かになったよ」という話を聞いて、うらやましく思っていました。今まで使っていた化学肥料が高くて、収穫物が増えたときでも収入は増えなかったからです。今回研修を受けてみて、堆肥も堆肥プラントも、地元で手に入る材料でつくれるとわかって驚きました。自分の畑で実践してみることを考えて、今からワクワクしています。
ノ―ル・バヌ・ベグムさん シパイカマット村