4回目となる料理コンテストを開催 住民主導で栄養改善事業の成果をアピール : 飢餓のない世界を創る国際協力NGO ハンガー・フリー・ワールド HUNGER FREE WORLD     

活動レポート べナン

2022.11.28 べナン

4回目となる料理コンテストを開催 住民主導で栄養改善事業の成果をアピール

 

各村の母親たちがこの日のために考えた料理を披露

住民が主体的に活動し、HFWがサポートにまわる──。HFWがベナンのゼ郡で行ってきた「栄養改善事業」は、2022年から新しい段階に入っています。地域の自立に向けて次の一歩踏み出しました。

10月13日にベト村で開催された「料理コンテスト」もその一環です。4回目となる今回は、支援事業に関わってきた地元住民で組織した「地域のアクター」が中心となって企画と運営を担い、HFWはアドバイスをしながらメディアの取材誘致などのサポートを行いました。HFWに代わって主催を担ったのは、モニタリング委員会をはじめとする料理コンテスト組織委員会など、地域のアクターです。今回のコンテストには、彼らが自分たちで栄養改善のためのイベントを開催できるか、成果を出すことができるかを測るという狙いもありました。

料理コンテストには、HFWの活動する12村から事業に参加してきた155名の母親たちが出品者として参加。それぞれ栄養価の高い地元の食材を使った料理を披露しました。審査員はゼ郡の食品安全担当や社会振興センターのソーシャルワーカー、事業モニタリング委員会のメンバーでもある幼稚園の園長の3名が務め、各チームの料理を、栄養バランス、栄養価の高い地元産食材の活用、食品衛生などの観点から合計20点満点で評価。順位をつけて優秀者を表彰しました。
イベントの参加者は、出品者のほか、事業モニタリング委員会、グループコーディネーターなどのスタッフ、村長や地区長などのリーダー、そして栄養改善事業の対象となっている子どもたちの両親など565名。多くの村人を巻き込んで盛り上がりました。

結果は、ガンダホ村が20点満点中15点を獲得して最優秀賞を獲得。12位のアジャメ村でも11.66点と、僅差の勝負になりました。最優秀賞に輝いたグループが作ったのは、栄養バランスの取れた「ピーナッツジョゴリ」という郷土料理。ピーナッツ、トウモロコシ粉、レッドパームオイルなどを加熱しながら練ったものと、揚げたトマトや小魚を合わせて食べる料理で、お皿にはオレンジも添えられていました。

どの料理も栄養バランスなどの審査要件を高いレベルでクリアし、HFWが研修で伝えてきた内容が深く浸透していることをうかがわせました。また、地元産の食材でつくれる料理を一般の村人にも広く伝えることができ、イベントとしては大成功だったと言っていいでしょう。
住民主導で料理コンテストが開催できるめどがたったので、HFWは主催者を務めた地域のアクターたちと振り返りミーティングを行い、今回の活動から得た教訓と成果を確認して、今後さらに住民が主体的に活動できるよう、評価や改善を促していきます。

調理時の衛生状態も審査の対象になる

審査員が料理を試食し採点

最優秀賞受賞グループにはベトの王よりトロフィーを贈呈

Message from Benin

料理コンテストに参加して地元にある食材の豊かさがわかりました。他の参加者たちもHFWのトレーニングで得た知識を活かしていると実感しました。私たち地域のアクターは、今後も料理コンテストを続けることを約束します。

コンテストに参加した先輩お母さん/ベト村

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