週3日に増やした健診が効果を発揮。 栄養不良児が、半年以内に回復するようになりました : 飢餓のない世界を創る国際協力NGO ハンガー・フリー・ワールド HUNGER FREE WORLD     

活動レポート ブルキナファソ

2012.07.11 ブルキナファソ

週3日に増やした健診が効果を発揮。 栄養不良児が、半年以内に回復するようになりました

   

栄養粥を食べて、子どもたちもすくすく成長しています

乳幼児と妊産婦対象の栄養改善(CREN)

7年目を迎えた、保健センターでの乳幼児と妊産婦対象の栄養改善事業(CREN)。2011年度に栄養不良と診断され治療を受けた子どもは58名。うち全員が数ヵ月から半年の間に回復しました(2012年4月現在)。このように短期間に回復するようになったのは、2年前、週1回の健診を3回へと増やした成果です。

CRENでは2005年度から、週1回の健診で、栄養不良児への栄養粥の提供とお母さんへの保健指導を行ってきました。そして2010年度には、重度の栄養不良の子どもを対象に、健診の回数を週3日に増やしました。その結果、ほとんどの子どもたちが数ヵ月で回復するという目覚ましい効果がありました。そこで2010年度後半には、重度に限らず栄養不良の子ども全員を対象に、週3日の健診を行うように。これによって、ほぼ全員が半年以内に回復するようになりました。以前は回復するまでに1年から1年半かかる子どももいたことを考えると、大きな成果です。

現在、こうした治療の噂を聞きつけて、センターの対象地域11ヵ村の外から通うお母さんもでてきました。中には、10km以上も離れた地域から自転車や徒歩でやってくるお母さんも。そのため、センターのスタッフからは、出張して周辺の地域でも治療を行ったほうがいいのではないか、という意見も出ています。

しかし、資金も人材も限られています。しかも、特定の地域に集中して飢餓のないモデル地域をつくり波及させるというHFWの方針からも外れてしまいます。そのため、この成功した取り組みを、ほかの国営保健センターでも実施するよう行政に働きかけることも含めて、長期的な視点に立った検討をしています。

(ブルキナファソ支部事務局長:モリース・ソメ)

毎回の健診で体重などを計測。発育を確認します

栄養粥の材料になるのは雑穀や豆類。まずは天日にあててから粉にします

「やせ細って元気のなかった娘。すっかり回復しました」 サラマタ・ウェドラオゴさん

事業概要:乳幼児と妊産婦対象の栄養改善(CREN)

期間:2005年10月~ 対象地域:クブリ郡

5人に1人の子どもが5歳までに命を落としてしまうブルキナファソ。HFWは、2005年10月から国営の保健センターと協力して、クブリ郡11ヵ村の0~5歳未満児約4500名を対象に、栄養改善に取り組んでいます。


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