管理栄養士の紹介で、小学校の児童にメッセージカードを使ったワークショップを実施。飢餓について考えてもらうきっかけに : 飢餓のない世界を創る国際協力NGO ハンガー・フリー・ワールド HUNGER FREE WORLD     

活動レポート 日本

2019.01.28 日本

管理栄養士の紹介で、小学校の児童にメッセージカードを使ったワークショップを実施。飢餓について考えてもらうきっかけに

国内活動担当職員儘田が、参加児童と保護者約130名の前で話す

2019年1月12日、群馬・安中市立松井田小学校で、身近なところから食料問題を考える“「いただきます」と「ごちそうさま」をありがとう”のメッセージカードを使ったワークショップを行いました。今回のワークショップは、昨年の「世界食料デー」月間イベント“トークナイト「栄養×国際協力」”でプレゼンターを務めてくれた管理栄養士が、仕事先の小学校で提案してくれ、実現したものです。PTAが主催しているイベントの一環として実施され、参加児童63名の他、保護者も参加。1年生から6年生までが入ったグループになって行いました。 

 最初に、それぞれが事前にメッセージカードに描いてきてくれた「一番思い出に残っている食」について共有すると、家族との日常の食事や、旅行に行ったときのことなど、さまざまな思い出が語られました。バングラデシュやブルキナファソなどに住む人たちが「一番思い出に残っている食」について語る動画を見る姿はとても真剣。気になったことを書き出した付箋は、模造紙に貼りきれないほどになりました。PTAのみなさんのご協力もあり、低学年の生徒もひらがなでたくさん書き出してくれました。 

模造紙いっぱいに貼られた付箋をグループ分けしたり、サインペンで文字や図など書き足したりした後には、それぞれが話し合ったことを順番に発表しました。「食は人を幸せにする」「大切に作ってくれたものは大切に食べないと」などの発言があったほか、「お金がないと十分に食べられない」「食べないと健康でいられない」などの気づきもあったようです。 

 PTAのみなさんがこの日のために調理してくれた、野菜たっぷりのキーマカレーを食べながら書いた振り返りシートには、「世界には十分な食べ物があるにもかかわらず、十分に食べられない人がいるということがわかった」「十分に食べられない人もしっかりと食べたいし、感じ方は同じ」「生産者の思いや海外の人の思いを知ることができ、食べることがとても大切だということに気づいた」などの感想が。「おなかをすかせている人にいろいろなことができたらいいな」、「みんなが食べられる世界をつくるために書損じハガキを出そうかなと思いました」とも書かれていて、解決に向けた行動を考える機会にもなったようです。 

また、青年海外協力隊としての活動経験がある管理栄養士が、「自分にできることを」と地域に働きかけ、多くの子どもや保護者たちと共に飢餓や食料問題について考える機会をつくった好事例となりました。 

 ※安中市立松井田小学校では「書損じハガキ回収キャンペーン」の呼びかけにもご協力いただきました 

保護者も手伝いながら、次々付箋に書き出して模造紙に貼っていく

高学年の児童がリードしながら、グループごとに発表

模造紙いっぱいに、食べられることの幸せや、食で深まる人と人とのつながりなどが綴られた

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