授賞式で表彰される6人(カリガンジ郡)。次の活動資金にできる賞金と表彰状、盾を贈呈した
能力強化
2014年2月5日、HFWが活動するカリガンジ郡のニアマトプル区の区議会と、HFWが共同で創設した「ハンガーフリー賞」の第1回授与式を行いました。地域で飢餓をなくすために際立った活動を行った6名に授与。賞金10000タカ(約13000円※)と表彰状などを受賞者に贈りました。授与式には約500名が集まり、区議会や郡議会の議長を含む地域の発展に重要な人物も参加して、受賞者の功績を讃えました。
「ハンガーフリー賞」の目的は、地域の住民たちに、飢餓を終わらせるために自分たちが持っている力を認識してもらい、さらなる成果をめざして行動を起こすよう勇気づけることです。受賞した住民にとって今までの活動が認められ、大勢の目で表彰されることは大きな励みに。同時に、それ以外の住民にとっても、自分の生活改善と地域発展のために活動することは素晴らしいことだと認識でき、受賞者をモデルにして行動を起こすきっかけになります。実際に、受賞しなかった住民たちもとても興奮した様子で、口々に自分たちの気持ちを伝えてくれたと、表彰式に出席したHFW職員が報告してくれました。
また、もう一つの目的は、自治体である区議会がこのような住民の活動をしっかり支え、住民を力づける主役となること。それは地域発展のために欠かせないとHFWは考えます。そこで、HFWは、活動する二つの区の区議会に「ハンガーフリー賞」の共催を呼びかけました。これまでのHFWの事業の実績により厚い信頼関係を築けていたことから、区議会は共催を快諾。審査から授賞式まで、協同で行うことに。このような形で区議会が地域住民支援の活動に積極的に、深くかかわることは初めてで、新しい一歩を踏み出したと言えます。ボダ郡の活動区でも3月20日に授賞式が予定されています。
賞の告知は、なるべく多くの住民に存在を知ってもらえるよう、村の集会やHFWの活動の場で頻繁に行いました。住民たちは強い関心を持ち、口コミでも賞の存在が知れ渡りました。応募は区の住民なら誰でもできるものですが、今回はまだHFWの事業に参加している住民がほとんど。カリガンジでは42名が申請書を取り寄せ、そのうちの17名が正式に応募しました。いずれも甲乙つけがたく、書類選考と、区議会とHFWの審査員が自宅や事業地を訪問する視察選考は難しいものでしたが、なんとか6名の受賞者に決定しました。受賞者は、有機農業促進、女性組織の主導、養蜂や養魚プロジェクトなどの収入創出活動など、HFWから学んだ知識を生かし、時には地域の住民を動員して成果を上げ、自分や家族が飢餓から抜け出すため、また地域発展のため熱心に働いた人ばかりでした。
この賞を通じて、HFWの事業対象者はもちろん、それ以外の住民も一人でも多く自分や地域の発展のために行動を起こすこと、また、今回の成功体験をもとに区議会がより意欲的に地域の生活向上の取り組むよう、HFWは引き続き働きかけていきます。
Message from Bangladesh
若者や次世代のために安全な食べ物を保証することは、私の人生の目的となっています。農家が有機の虫除けや肥料を推進して、安全な食べ物を育てるため政府から支援と承認を得ること、育てた食べ物を、需要に応じて売ることができる市場が作られるのを見届けたいです。ハンガーフリー賞は私と私の家族にとってとても意味のあるものです。私は受賞者としてとても光栄でうれしく思います。
アシャドゥル・イスラムさん カリガンジ郡モリクプール村