住民と郡担当者が、土地管理のモデルとなる自治体を訪問。ノウハウを得て、適切な土地管理が期待できるように : 飢餓のない世界を創る国際協力NGO ハンガー・フリー・ワールド HUNGER FREE WORLD     

活動レポート べナン

2019.07.12 べナン

住民と郡担当者が、土地管理のモデルとなる自治体を訪問。ノウハウを得て、適切な土地管理が期待できるように

 

ウィダ市の訪問。担当者は詳細に説明してくれ、何かあったらいつでも連絡するように、と連絡先も教えてくれた

活動地のあるゼ郡において行った2018年12月のアドボカシー活動の結果、2019年3月に実現した土地の管理組織である土地管理委員会(CoGeF)と村落資産管理課(SVGF)の新たな設置(詳しくはこちら)が実現。HFWは形骸化しないよう能力の強化に着手しました。

5月31日に、HFWスタッフ4名が同行し、ゼ郡の土地担当者1名、ドジ・バタ地区の村長と財産管理部書記各12名、アドボカシー委員会のメンバー4名、地区長1名、の計30名がアラダ市とウィダ市の市庁舎を訪問。これは、CoGeFとSVGFの組織と機能について、先行する二つの自治体から学ぶためです。この二つは、自治体の担当者が熱心であることからゼ郡よりも先にCoGeFとSVGFが設置され、住民の土地を適正に管理しています。いずれも近隣の自治体で、土地を取り巻く環境もゼ郡に似ていて、何か問題があったときにも相談しやすい、ということで選びました。

訪問時には、いずれも市の担当者が自分の手がけた事例を元に説明してくれました。新しい土地法では、住民すべてに土地の登録書提出を求めているため、いかに住民全員に情報を届け土地の登録書を出してもらうかが課題であること、そのため、きめ細かく村を回って住民に説明していることなどが伝えられました。住民にわかりやすく説明する方法や、土地の管理にかかわる発行文書の手続きなどについても、詳しく話を聞くことができました。

今回の訪問には、ゼ郡庁の土地担当者も加わってもらいました。他の自治体の担当者の熱心な姿を学ぶことで、責任感とリーダーシップを持って業務に臨んでもらうためです。また、訪問団には、SVGFのトップである村長も含まれています。このようにしてHFWは、行政と住民自身が協力しあって、住民の土地が適切に管理できるようになることをめざしています。

アラダ市訪問。文書の作成の仕方など、現物を提示しながら、わかりやすく説明してくれた

参加者の声

この活動に参加できて光栄です。HFWに心から感謝します。土地の管理について、大変多くのことを学ぶことができました。ウィダとアラダの自治体は、新しい土地法の適用で非常に進んでいますが、ゼ郡ではまだ始まったばかりです。このように二つの自治体に学べる機会は他の地域ではないと思います。だから、この訪問で得た知識を活動地の人々の幸せのために発揮します。

トクポンノン・キリルさん/ゴンフェンジ村長(SVGFトップ)

ウイダ市長が忙しくて時間がとれませんでしたが、要請から短時間のうちにみなさんの訪問が実現したことをとてもうれしく思います。現在、各自治体は、新しい土地法に従って土地を管理する義務があり、ドジ・バタ地区も従うべきです。私には法を順守する責任がありますから、さらに説明が必要でしたらご協力します。この訪問は市の職員としての務めを果たすという、私にとってもプラスのことでよかったです。

ゾンチェグベ・アリスティドさん/ウイダ市の土地管理担当者

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