新型コロナウイルス感染症への対策をしながら、栄養不良児の父親を対象に栄養価の高い作物の栽培研修を行いました : 飢餓のない世界を創る国際協力NGO ハンガー・フリー・ワールド HUNGER FREE WORLD     

活動レポート べナン

2020.05.20 べナン

新型コロナウイルス感染症への対策をしながら、栄養不良児の父親を対象に栄養価の高い作物の栽培研修を行いました

   

研修の参加者は手洗い後、ソーシャルディスタンスをとって着席。講師の話に熱心に耳を傾けた

ベナンでは政府による新型コロナウイルス感染症拡大防止策として、3月末から外出規制、指定地域でのマスクの着用などの対策が進められています。5月11日からは爆発的な感染が抑え込まれているとして一部の規制が解除されましたが、その後も感染者は増加しており、予断を許さない状況が続きます。

HFWでは手洗い、マスク着用の義務、ソーシャルディスタンスの順守など政府の指示に従い、細心の注意を払いながら、活動地の人々を対象にした活動を継続してきました。4月6日から10日にかけては、3歳未満の栄養不良児のいる家庭の父親54名及び2名の若者を対象に、栄養価の高い作物の栽培研修を実施しました。対象の世帯はそのほとんどが農業で生計を立てており、その担い手の中心である父親に対して栄養価の高い作物栽培を促すことで、世帯全体の食料摂取を改善する狙いがあります。これから雨期を迎えるベナンでは4月は農業を開始するタイミングにあたり、感染症予防の対策を万全にして研修を実施しました。参加者は密接状態にならないよう5つのグループに分け、1回の参加者を12名以下に絞りました。感染症対策の大切さを伝え、事前に手洗いを促し、1メートル以上の間隔をあけて着席してもらいました。

講師はゼ郡の農業機関の責任者に依頼し、この地域で栽培できるピーナッツ、大豆、ササゲ豆、そしてゴマの栽培方法や保存技術について教えてもらいました。発芽率の高い改良された種子を提供。各農家の土壌のチェックをしたあとで栽培できるようにしました。
感染症に抵抗できる体力をつけるために、栄養のある食事は不可欠です。この研修で紹介した作物は早いもので3ヵ月後には収穫できるようになります。

参加者の声

HFWに感謝します。この研修を通じて、私はHFWが促進しようとしている4つの地元作物は、とても栄養があるのにこれまで顧みられなかったことがわかりました。この研修を受けた後の私たちの農家としての役割は、これらの栄養のある地元作物を、家族の栄養改善のために栽培し、消費することです。

ソノン・ジャスティンさん(事業の対象者)

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