
普段の活動の様子
私たち「フードシステム変革推進チーム(以下、FSチーム)」は、日本の食を取り巻くしくみ(フードシステム)を変えることで世界の食料問題の解決を目指す学生インターンチームです。2022年よりスタートし、この度3年目の活動が終了しましたので、FSチーム3期生の私たち、馬場・井上から、取り組みをご報告します。
海を超えた意見交換、「現場」を知れたインタビュー
私たち3期生は、世界の食料問題と日本のフードシステムのつながりを可視化し、企業や団体への提案を模索する活動を行ってきました。 その一環として、国連食糧農業機関(FAO)主催の「World Food Forum 2024」に参加し、 食の問題に対してアクションをする海外の若者とオンラインで意見交換をしました。その際に「ベジタリアンや食に関する知識の個人差も考慮すべき」といった意見があがり、異なる文化や価値観を理解することの重要性を改めて感じました。
また、現場の声を聞く活動として、生産者から小売業者、飲食業者に至るまで、さまざまな業種の方々にインタビューを行いました。日常生活では得られない視点からの意見を通じて、食料課題とフードシステムの関係性に対する理解が一層深まりました。
食料問題をとりまく課題のつながりを可視化
イベントやインタビューで集めた情報を、私たちは問題同士のつながりをマッピングして可視化する手法で分析しました。その結果、日本の大量生産・廃棄から世界の飢餓に至るまでの一連のつながりを見出すことができました。これまでぼんやりしていた自分たちの生活と食料問題との関係が可視化され、手前どりなど日常で心がけていた小さな行動にもやりがいを感じるようになりました。完成したマップは活動報告会で発表し、貴重なフィードバックをいただきました。中でも「日本は海外と比べて品質や見た目の基準に細部までこだわる」という指摘は、日本での当たり前になっている価値観を見直すきっかけとなりました。 今後も多様な立場の方々と対話を重ね、より多角的に食料問題を捉えていきたいです。
「World Food Forum 2024」(主催:国連食糧農業機関(FAO))に参加。英語で発表したほか参加者とワークショップを行った
国際協力イベント「グローバルフェスタ」(主催:グローバルフェスタJAPAN2024実行委員会)に出展。来場者に「自分の感じる食料問題」を付箋に書いてもらった。フードロスや餓死などの社会課題、米不足・物価高騰といった時事的な意見があがった
2月27日 HFW が事務局を務める「世界食料デー」月間の賛同団体のみなさんに、自分たちの考えた分析結果を発表
私たちが報告しました!
馬場かれん フードシステム変革推進チーム(FSチーム)3期生
中学の時に見たうずくまる少女を狙うハゲワシの写真をきっかけに、食料課題を学びたい気持ちが強くなり、 HFWの学生インターンに応募。大学の研究とは異なる、社会から食料課題を分析する活動は、自分の普段の生活や経験と結びつくことが多くとても刺激的です。
井上こころ フードシステム変革推進チーム(FSチーム)3期生
大学で文化人類学を専攻しており、高校から食を取り巻く問題に興味があったのでインターンに応募。インターンを通して多くのことを学び、自身の日常から食に対するありがたみや価値観を再認識するきっかけとなっています。